過去ログ - 照「咲が私をオカズにしてた・・・」
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34: ◆OdfYj4TIEc[saga]
2013/08/06(火) 23:50:01.30 ID:b7LUk7edo
こうして普通の姉妹のように付き合っていけば大丈夫。咲も私をただの姉として見てくれるようになる。
(嫌だなんて思うな・・・!)
胸に生じた痛みを押し殺す。手に力が篭ってペットボトルがぐしゃりと音を立てて潰れた。
「お姉ちゃん、まだ残ってるじゃない。飲まないなら私に頂戴」
「あっ・・・」
私の応えも聞かずに変形したペットボトルを咲が私の手からひったくり、そのまま蓋を開けると躊躇いなく口をつけた。
(・・・! いや、何を焦っている。淡や菫とだって回し飲みしたことくらいある・・・!)
所謂間接キスに私の心臓が跳ね上がったが、後輩や同級生の顔を思い出して静める。
しかし鼓動は高まったままだった。
咲が水を嚥下するたびに僅かに隆起する喉が、耳に届く音が何故だか艶やかで蠱惑的だったから。
見ていてはいけない。そう思うのに咲から目が離せなかった。
半分しか残っていなかったので咲はすぐに飲み干したが、私にとっては半荘一回分にも感じられた。
「・・・はぁ。ただの水だからって粗末にしちゃ駄目なんだよ?」
「あ、ああ、ごめん」
眉根を寄せる咲に震える声で謝る私。
「確かこれで水も最後だったから買わないとね」
既に何を買うかは決まっているのか、咲は野菜や肉の名前を呟きながら指を折っていく。
その様子からは私との間接キスを気にしているような素振りは見受けられなかった。
(なんで残念がってるんだ・・・!)
少しだけ感じる歯がゆさを私が振り払っていると、
「・・・そういえば、間接キス、だねお姉ちゃん」
買う品を数え終わった咲が、唇に指を当ててそんなことを言い出した。
せっかく静まってきていた心臓がまた大きく弾んだ。
「・・・何を言ってるんだ、馬鹿らしい」
「お姉ちゃんもしかして照れてる?」
「照れてない!」
見つめてくる咲から顔を背ける。きっと頬が赤くなってしまっているので、誤魔化しきれていないだろう。
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