807:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/08(金) 23:17:09.90 ID:XlsGKDV0o
「へ? 妹友、おまえひょっとしてこのお兄さんのことが」
「デリカシーがないですよ、お兄ちゃん」
「気がつかなかったよ。そうだったのか。お兄さん、ふつつか者ですが妹友のことをよろ
しくお願いします」
「ちょっと待て。何の話だ」
「さっきから黙って聞いてればみんな何勝手なこと言ってるのよ! いい加減にして」
「あ、ごめん。妹が勝手なこと言っちゃって。妹ちゃん今日はお兄さんと用事があったん
だよね」
お兄ちゃんが妹ちゃんに気を遣ったように話しかけたけど、妹ちゃんは恐い顔をしたま
まだった。
「彼氏君さあ。何か誤解しているみたいだけど」
結局お兄さんは直接お兄ちゃんに話しかけた。
「俺と君の妹は別に付き合ってないから」
「本当?」
まずその言葉にそれに反応したのはお兄ちゃんではなく妹ちゃんだった。
「ああ」
「お兄ちゃん、妹友ちゃんのことが好きなわけじゃないの?」
「好きじゃねえよ」
「今朝、妹友ちゃんと会っていたの?」
「偶然な」
「そっか。偶然か」
「そ。信じるかどうかはおまえに任せるよ」
「信じる」
「うん」
「信じるよ。家族だもんね」
「そうだったんですか。勝手に妹と付き合っているなんて誤解しちゃってすいませんでし
た」
お兄ちゃんが突然冷静な声で会話に割り込んだ。
「ご迷惑でしたね。妹がいろいろすいません」
「気にしなくていいから」
「彼氏君・・・・・・。あのね、あたし」
「いいっていいって。全部うちの妹の勘違いが悪いんだから」
「そうじゃないの。あたしね」
「僕は無理強いはしなかった。でも、あの日。おまえが間に入ってくれて妹ちゃんに告白
して、妹ちゃんがOKしてくれた日は本当に嬉しかったよ」
でもお兄ちゃんは何か企んでいるようだった。お兄さんに謝っているようで実はお兄ち
ゃんは妹ちゃんと自分の恋愛関係をお兄さんに曝露していたのだ。
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