過去ログ - 「私は喰らい、殺されるしかない」
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2: ◆TCpxQXylEs[sage]
2013/08/12(月) 14:27:00.06 ID:fbZQPxHSO
血肉の臭いというものは簡単には消えない、しかし古来より人を食い続ける一族は、その臭いを消すための技術を作り出した。
香水である。
表の歴史では中世西洋で貴族達が己の体臭を隠すために生み出させたと言われているが、違う。
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/12(月) 14:28:22.81 ID:+jHnr9gT0
こういう文体好き
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/12(月) 14:38:17.92 ID:Qr1v0alzO
待ってる
5: ◆TCpxQXylEs[saga]
2013/08/12(月) 14:40:58.68 ID:fbZQPxHSO
花の匂いを纏った少女が街を行く、久々のごちそうに満足したい所ではあるが、今日の収穫では1週間持つかどうかといったところだろう。
できれば処理しやすい大人の女を二人くらい欲しい、そうすればしばらくは外に出なくてもいける、と彼女は考える。
では、どうすればいいだろうか……酔った風俗嬢でも持ち帰るか?
6: ◆TCpxQXylEs[saga]
2013/08/12(月) 15:00:52.78 ID:fbZQPxHSO
「大丈夫です?」
塾帰りであろう女子学生が、手を差し出す、これはしめたと心の中で舌なめずりをする、塾通いの学生といえば親が共働きの一人っ子というのがよくあるパターンだ。
うまく取り入れば、家族まとめて私の食事だ。
7: ◆TCpxQXylEs[saga]
2013/08/12(月) 15:11:40.35 ID:fbZQPxHSO
一応の自宅に戻り、少女は「肉」を空っぽの冷蔵庫へとしまう。
彼女の一族はある神を崇め始めた代からずっと、人肉以外の食物では生きられなくなってしまった。
しかし、代わりに普通の人間よりも強い生命力を持つ。
8: ◆TCpxQXylEs[saga]
2013/08/12(月) 15:21:14.10 ID:fbZQPxHSO
「諸行無常ですなー」
一人そう呟くと、少女は骨をくわえて、携帯端末でニュースサイトを巡る。
自分の犯行に対する世間の反応を見て、行動を起こさねば、厳重に警戒されてしまっては飢え死にだ。
9: ◆TCpxQXylEs[saga]
2013/08/12(月) 15:50:26.61 ID:fbZQPxHSO
深夜2時を回る頃、少女は冷蔵庫にしまった肉の一部を取り出し、棚から香料を取り出し。
いわゆる「料理」を始めた
まず、人間離れした握力で肉を強く握り、タッパーの中に血を搾り出す。
10:捨て名無し
2013/08/12(月) 15:50:31.75 ID:OX3XZ4IG0
これはいいスレだ。
11: ◆TCpxQXylEs[saga]
2013/08/12(月) 15:57:35.74 ID:fbZQPxHSO
「ご馳走様でした」
感謝の言葉も忘れてはいけない
この少年、その両親、友人、そしてこの少年と出会ったシチュエーション…運命にも感謝だ、これでまだしばらく生きられる、生き物は皆、食べた物に生かされてる、だから感謝を忘れない、その食べ物の分まで生きる、それが手向けだ。
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