過去ログ - 竜華「何で死んでもうたん怜……?」 怜ちゃん「何でやろな〜」
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32: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/16(金) 23:11:26.07 ID:QkQOEvj0o
「……しゃーないですよ」

『誰かが死んだなんてこと喧伝することでもないやろ?』

「……うん」

何を考えているのか悟った浩子と怜の両方から慰められて竜華は暗い思いを胸の中に押し込めた。

「宮永達は直接怜ん家に行くん?」

「そのつもりみたいですね。けど叔母さんに一回私らに会ってからにしてもらうように伝えてて頼んどきました」

「その方がええやろうな。宮永の勘違いを解消してから行かせたらな、怜の小母さんらも混乱するやろうし」

「信じてくれればええんですけどね、怜ちゃんのこと」

不安を表情に滲ませて浩子が言う。竜華もそれが心配だった。

宮永照も大概オカルトの体現者ではあるが怜ちゃんはあまりにも荒唐無稽だ。怜を失ったショックで竜華が生み出した妄想だと思われても仕方ない。

「宮永か大星なら怜を感じ取れるかもしれへん」

「どうですかね」

『少なくとも大星はインハイの時うちのこと見えてへんかったし』

竜華は期待を込めるが浩子と怜は悲観的だ。

インターハイで竜華は宮永照と共に来るという白糸台の大将大星淡と同卓している。

その対局で初めて枕神怜ちゃんを発現させたのだが同卓した誰も竜華の肩に寄り添うように浮かんでいた怜の姿を見止めた者はいなかった。

能力を使っている怜ちゃんすら見えなかった淡に今の怜が見える可能性は低い。二人が悲観的になるのも無理ない話だった。

「感じるくらいは出来るかもしれへんやん! ともかく宮永達に事情話して協力してもらお」

「ええ、弘瀬も来るらしいですしこの機に泉のトラウマ払拭させたりましょう」

魔女のような笑い声を喉から響かせて浩子は邪悪に口の端を上げる。

『ほどほどにしたりよ?』

泉を労わる怜の声は当然届かず浩子はやおらメモ帳とペンを取り出して何やら書きこみ始めるのだった。


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