過去ログ - 御坂「あんたのこと」食蜂「大好きよぉ」
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50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/17(土) 22:55:50.76 ID:BX4MDBAAO
〜70〜

白井「――お゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!」

神裂「大丈夫ですか」

居住区から取って返し、白井は甲板に嘔吐した。その吐瀉物にも血が入り混じり、鼻水を垂らし涙を流す。
神裂は令刀を杖にして白井を気遣うが背中をさすりはしない。しかし、吐くのも無理からぬ事だとは思う。
だが白井は甲板に両手をついたまま頭を振る。もうたくさんだと。もううんざりだと。彼等はもう十分に。

白井「(わたくしが眠っている間に、一体何が起こって!?)」

報いを受けている。この世界に幸せな人間など一人もいない。希望や未来や絆などクソの役にも立たない。
食蜂がガブリエル級の力を持つ天使の軍勢を解き放ったのは間接的に核戦争を誘発する為でもあったのだ。
倒せる筈がない。戦闘・戦術の視点しかない白井達では戦争・戦略の視野を持つ食蜂には決して及ばない。

神裂「5日後には最後の戦いが待っています。それまでには体調を整えておいて下さいね白井黒子。まだ」

白井「まだ何ですの」

神裂「アレイスターが世界に残した呪いは消えてなどいません」

その言葉に白井がハッと振り返る。そう、彼女は『地獄の門』も『天国の扉』も何もわかっていないのだ。
そう語る神裂の背後、遥か彼方には学園都市で光り輝く『セフィロトの樹』の魔法陣。それを構成する――
10のセフィラと22の小径。そこに隠された11のセフィラにして23の小径、ダアト(神意)の存在。
それが『天国の扉』が開かれた事で繋がり、そこにこそかつてはアレイスター、今は御坂達の狙いがある。

神裂「地獄が開かれ、天国が開かれた時、何が訪れるでしょう」

白井「最後の審判?」

白井にはわからない。AIM拡散力場は能力者無しには存在し得ない。ならば何故AIM拡散力場の結界が……
学園都市が放棄され、230万人の住民が全滅したにも関わらず存在している?答えはただ一つしかない。

神裂「その通りです。我々十字教の教えではこう呼んでいます」

『天国の扉』によって180万人の能力者の魂が審判を待っているのだ。天国に行くか地獄に堕ちるかを。

神裂「“怒りの日”」

見当たらない希望に、見渡す限りの絶望に明日が見えなかった。



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