過去ログ - 御坂「あんたのこと」食蜂「大好きよぉ」
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94:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/17(土) 23:53:53.06 ID:BX4MDBAAO
〜108〜

御坂「ここが図書室。品揃えはあんまり良くないわ。市立だし」

食蜂「ううん、本の良い匂いがするわぁ。入っても良いかしら」

御坂「静かにしてね」

それから私は食蜂さんを連れてあっちこっち回った。前の学校は私立って話だったけれど何でこの学校に?
都落ちって訳じゃあなさそうだけど、何となく腑に落ちない。うちの学校、セーラー服でダサいのに何で?

食蜂「あったわぁ☆」

御坂「?」

そこで食蜂さんが取り出したのはエドガー・アラン・ポー、『大鴉』ってタイトルの本だった。何よこれ?
彼女がそれを私に手渡して来る。参ったわね私って本を読んで過ごすより身体動かしてる方が好きなのに。
でも初日から転校生の好意を無碍に扱うのも感じ悪いし。私は興味がないのを顔に出さないよう気をつけ。

食蜂「“二度とない”」

頭が痛い。胸が苦しい。何なのこれ?食蜂さんが本の一節を読み上げただけで身体が熱くなって、これは。

食蜂「“二度とない”“二度とない”“二度とない”“二度とない”“二度とない”“二度とない”――」

――私は知ってる。この言葉を知ってる。違う。そうじゃない。これは『以前あった出来事』そのもの――

食蜂「やっとお目覚めかしらぁ?私だけの超電磁砲(みこと)」

〜108.5〜

御坂「操祈!?」

食蜂「アハハハぁ、やっと追いついたわぁ。この新世界力にぃ」

バサッと『大鴉』を取り落とし片膝を突く御坂を食蜂が見下ろす。それは前回の時間軸の出来事そのもの。
あの時食蜂は言った。『二度とない』という『大鴉』の中で最も有名な件を諳んじてみせた。全てはあの。

食蜂「こんな事もあろうかと思って因果を含めておいて正解だったわぁ。貴女ったら先に死んじゃうんだもん。おかげで私もぉ」

クリスマス前の図書室でのやり取りから食蜂は準備していたのだ。『また会える』とはそういう意味だと。
そこで御坂も記憶を取り戻し我に返る。ここは常盤台ではなくときわ台。学園都市が存在しない世界だと。
そんな御坂を見て食蜂が肩を竦める。貴女が先に死んだから自分も佐天に撃たせて死ぬ他なかったのだと。

食蜂「余計な遠回りを強いられちゃったけど、結果オーライ☆」

ここは科学も魔術も無ければ、神も十字教も無い、アレイスターも学園都市もない、『新世界』そのもの。




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