17: ◆bvqVN1tP96Fx[saga]
2013/08/18(日) 20:25:39.74 ID:3zfOmQ280
■嘆願
「とどのつまり、ボクの役目は願い事と引き換えに、魔法少女を生み出すことさ。
そして君たちが魔獣を倒し、グリーフシードでソウルジェムを浄化する感じだね」
「じゃぁさっきのが円環の理――ですか」
「魔法少女システムの根幹を担っているわ。
私たちが呪いを撒き散らす前に、ああやって消え去るしかないのよ」
「そうだよ、ほむら。いきなし行方不明になるところだったんだから」
「システム? じゃああの女の子は・・・?」
「女の子? 幻覚か何かじゃないかな」
「嘘じゃないわ、あの子は誰? キュゥべえ教えてよ! 包み隠さず話してくれるんでしょ!!」
「深呼吸するんだ、暁美ほむら。また魔力が漏れ出している」
「教えてよ・・・今すぐ教えなさいよ・・・!」
無我夢中でキュゥべえの両耳を掴み、力を込めるほむら。
自ずと筋肉の強化が成されている。
「暁美さん、少し落ち着きなさい」
キュゥべえの耳から鮮血がにじみ出ていた。
目に余る凶暴性。マミは躊躇うことなく、ほむらに強制催眠を仕掛ける。
『見せないで頂戴。ここは見たくないの』
『ある種、巴のお陰じゃないか? この悲劇が魔法少女システムを大幅に変えたと聞く。
幼いうちに契約をし、魔力のコントロールを重視するようになったのだ。
巴は弟子を取らないから実感がわかないだろうな』
『建前に過ぎないわ。暁美さんのようなバケモノを生まないようにするため。
五年かけて少数精鋭の魔法少女を育て上げ、お互いに監視しあうシステムよ』
『巴は変わったな』
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