過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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159:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/29(木) 17:38:48.49 ID:ILGw8eTRo

 こういう気分になったとき、どんな対処法があったっけ。
 普段なら何かしら採りうる対策があった気がするのだが、思い出せない。
 それから少し考えて、そうだな、と思った。

 今なら何かしらの文章が書けそうな気がした。このところ二日に一度はそんな気分になる。
 大抵の場合は徒労に終わるのだけれど。

 ためしに俺は鞄からノートと筆記用具を取り出してみた。
 特に抵抗もなかったので、いつものように白紙のページを開き、「彼女は退屈していた。」という一文を書いた。
 
 彼女とは誰なのか。どこにいるのか。どんな人物なのか。
 どんな職業でどんなことを考えて生きているのか。家族はいるのか。いるならどんな構成なのか。
 そういうことを思い付くままにどんどんと書き連ねていく。
 
 血液型や星座まで細かく書いてしまうときもあればほとんど情報が明かされない場合もあった。
 情報が明かされない場合には、俺自身も彼女がどんな人物なのか分からなかった。

 考える意味がないからだ。

 だいたい千五百字程度書いたところでノートをちぎって丸めて捨てた。

 自分の書いたものにうんざりした。近頃はずっとそんなことが続いていた。
「彼女」はもうずっと出かけていない。




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