過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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233:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/04(水) 18:08:10.55 ID:hAkQPchbo

「きみがかわいかったから」

 と俺は言ってみた。身の毛もよだつような軽口。よくこんなことが言えたものだ。

「――そうじゃなくて!」

 怒鳴るような声。神経質そうだし、気に障ったのかもしれない。
 まあ、なによりも、善意の振りをした性欲だったわけだから。
 
「……すみません、大声出して」

 彼女はすぐに気を取り直したのか、あっというまに元の表情に戻った。
 まだ少しこわばっていたけれど、それは微笑みの形をしていた。
 それから何かに気付いたみたいな顔になる。

「あの、そのときって……」

「一人だったよ」
 
 被せるように言うと、彼女はちょっと気まずそうな顔をした。
 
「……そうですか」

 そこで話が途切れたので、俺は帰ることにした。
「それじゃ」と声を掛けると、「あ、はい」と声が帰ってきた。それだけだった。



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