過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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以下、新鯖からお送りいたします
[saga]
2013/09/04(水) 18:08:10.55 ID:hAkQPchbo
「きみがかわいかったから」
と俺は言ってみた。身の毛もよだつような軽口。よくこんなことが言えたものだ。
「――そうじゃなくて!」
怒鳴るような声。神経質そうだし、気に障ったのかもしれない。
まあ、なによりも、善意の振りをした性欲だったわけだから。
「……すみません、大声出して」
彼女はすぐに気を取り直したのか、あっというまに元の表情に戻った。
まだ少しこわばっていたけれど、それは微笑みの形をしていた。
それから何かに気付いたみたいな顔になる。
「あの、そのときって……」
「一人だったよ」
被せるように言うと、彼女はちょっと気まずそうな顔をした。
「……そうですか」
そこで話が途切れたので、俺は帰ることにした。
「それじゃ」と声を掛けると、「あ、はい」と声が帰ってきた。それだけだった。
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