過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2013/10/07(月) 19:39:38.64 ID:0AsOA6Dxo
階下に降りてリビングに向かうと、灯りがついているだけで無人だった。
なんとなくの気まぐれで、俺は流し台に置かれたままになっていた食器を洗い始めた。
退屈なときにいつもそうするように。
書き上げたのだ。もうすべきことは残されていなかった。残るのはいつもの日常だけ。
達成感はない。あるのは徒労感だけだった。
でも終わった。
そう思うと楽になった。肩の荷がおりた。もう何も考えなくていい。
食器を洗い終えた頃、リビングにパジャマ姿の妹が現れた。風呂上りなのか、髪をタオルで拭いている。
「やってくれたの?」
「暇だったから」
「そう。ありがとう」
妹はそっけない調子でそう言うと、少しだけ俺の顔を見たあと、すっと視線を逸らした。
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