過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
1- 20
595:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/07(月) 19:39:38.64 ID:0AsOA6Dxo

 階下に降りてリビングに向かうと、灯りがついているだけで無人だった。
 なんとなくの気まぐれで、俺は流し台に置かれたままになっていた食器を洗い始めた。
 退屈なときにいつもそうするように。

 書き上げたのだ。もうすべきことは残されていなかった。残るのはいつもの日常だけ。
 達成感はない。あるのは徒労感だけだった。

 でも終わった。
 そう思うと楽になった。肩の荷がおりた。もう何も考えなくていい。

 食器を洗い終えた頃、リビングにパジャマ姿の妹が現れた。風呂上りなのか、髪をタオルで拭いている。

「やってくれたの?」

「暇だったから」

「そう。ありがとう」

 妹はそっけない調子でそう言うと、少しだけ俺の顔を見たあと、すっと視線を逸らした。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
642Res/457.09 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice