過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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2013/10/07(月) 19:40:21.41 ID:0AsOA6Dxo
俺はその様子を見て、なんだか急にいろいろなことの辻褄が合ったような気がした。
もちろんそれはただの錯覚なんだけど、そのときはそれが真実であるように思えたのだ。
「動物園に行きたいな」
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2013/10/07(月) 19:40:47.30 ID:0AsOA6Dxo
◇
翌朝、俺は久し振りに早起きした。洗濯物を干して三人分の弁当を作った。
妹は驚いていたけれど、俺の作った弁当を照れくさそうに受け取っていた。どこかばつの悪そうな様子で。
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2013/10/07(月) 19:41:15.45 ID:0AsOA6Dxo
◇
それから文化祭までの期間は本当にあっというまだった。
あまりに時間の流れが速すぎて、生活したという実感が持てないくらいだった。
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2013/10/07(月) 19:41:41.94 ID:0AsOA6Dxo
文化祭の三日前、部室で配布する部誌の山を眺めてぼんやりとしている部長を見かけた。
「どうしたんですか」と俺が訊ねると、彼女はちょっと困ったように笑った。
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2013/10/07(月) 19:42:12.53 ID:0AsOA6Dxo
「ときどき怖くなりませんか?」
俺の質問に、部長はちょっと意外そうな顔をした。
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2013/10/07(月) 19:42:38.90 ID:0AsOA6Dxo
「でも、通り過ぎていくものばかりじゃないよ。傍にいなくなったからってこの世からなくなるわけでもない。
連絡先さえ知ってれば、卒業してからだって音信不通になるわけじゃない。
留まるものもあるし、新しくやってくるものだってある。なくなるのが怖いなら、なくさないようにしっかりと掴んでおかないとね」
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2013/10/07(月) 19:43:05.19 ID:0AsOA6Dxo
「俺に教えたら、きっと後悔しますよ」
「……知ったら後悔するようなアドレスなの?」
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2013/10/07(月) 19:43:42.35 ID:0AsOA6Dxo
「いや、でも二年のときは部長じゃなかったし」
「先輩って呼んでました」
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2013/10/07(月) 19:44:08.83 ID:0AsOA6Dxo
「それでも、もう部長じゃなくなるんだから……部長って呼ぶのは、変ですよね」
「うん。でも、まあ。好きに読んでよ。あ、赤外線のデータで名前も表示されるっけ」
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2013/10/07(月) 19:44:57.25 ID:0AsOA6Dxo
◇
文化祭の前日、俺が家に帰ったときには時刻は夕方五時を過ぎていた。
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2013/10/07(月) 19:45:24.01 ID:0AsOA6Dxo
それでも妹は、「おかえり」と震えた声で返事を寄越して、顔をあげてくれた。
どうかしたか、と訊こうとした。でも、訊いていいのか分からなかった。
訊いて俺にどうにかできることなのか、分からなかった。自分が何かの役に立てるかさえ分からない。
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