過去ログ - 後輩「わたしは、待ってるんですからね」
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607:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/07(月) 19:45:51.92 ID:0AsOA6Dxo

「……何かが不安?」

「ちょっと違う」
 
 妹は軽く目元をぬぐって、呼吸を整えた。

「ときどき自分が嫌になるんだよ。わたしがわたしであるっていうことが。
 お兄ちゃんの妹で、お父さんの娘で……そういうことが、全部」

「この家が嫌い?」

「そうじゃない」

「俺が嫌い?」

「そうじゃない」

 弱々しい声。掠れるような、くずおれるような声。俺はそれ以上言葉を重ねる気になれなかった。

「わたしはたぶん、わたしを甘やかしすぎたんだよ」

「……そんなことはない」




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