過去ログ - 日下部若葉「若葉おねえさんにお任せなの」
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26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/24(土) 21:13:05.07 ID:jwS6se1E0

「私は……実を言うと、恋というものがよくわからないんです。ただ……憧れは、ありました」

 学生時代の友達の中には、恋人を作って幸せそうにしている大人びた子がいた……対して私は、ちんちくりんのまま。
 なんだか、恋愛というステージにうまく乗る事ができないまま、ハタチまで来てしまった。

「フィクションの中で描かれるそれは、燃え上がる様な激しいもので……憧れの反面、怖さも感じていたんです」

 燃え上がる舞台……私にとって、遠い世界の出来ごと。そんな風に思っていた。

「だけど彼と一緒にいる時には、そうではなくて……昔の懐かしさと、昔と違うことへの戸惑いと……でも、とってもゆったりした、柔らかい気持ちで……」

 昔みたいにお姉さんぶろうとして、彼の逞しさの前に失敗したり。
 みりあちゃんや仁奈ちゃんの相手をしてる時の、彼のお兄ちゃんっぷりに微笑ましさを感じたり。

 もっと彼を知りたい……寄り添いたいと、思ったり。

「……貴方、典型的なまでに女の子ね。坊やも坊やで、典型的なまでに男の子だし……」 

 私の途切れ途切れの言葉を聞いていた礼子さんの優しい頬笑みに、苦笑が混じった。



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