過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」 その3
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173:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga]
2013/09/03(火) 07:03:38.98 ID:dpPWLj7X0
雷が直線的に進もうとしない理由。
それは電流が大気中で電気抵抗の少ない空間、雨や水蒸気を縫うように辿るためだ。

また、一般に雷は周囲で最も高いものに落ちると言われている。
実際には、地表に到達する直前の稲妻停止位置を中心点と定め
そこから地表までの距離を半径とする球体内において、中心と最寄りの位置関係にある物体に導電する。

すなわち、雷が高い建物や樹木に落ちやすいのは
稲妻の最終停止位置に最も近接しているパターンが非常に多いからである。

逆に開けた場所ではそういった障害物がいっさい存在しないため
海抜や標高差に関係なく地表まで雷が届くのだ。

雷雲が近づいたら身につけている金属を外せという古めかしい文句があるが
たとえば樹木を伝って根元付近の人間に感電する側撃雷と呼ばれる現象が存在するように
雷ほどの高圧電流ともなれば金属と人体との抵抗差はないに等しい。

これらの性質は何を意味しているか。
大気中に存在する気体以上に導電しやすい物質を一定の高さに配置することができれば
落雷の範囲を意図的に定めることも可能だということだ。



「つまり、大気中に含まれる窒素や酸素より電気抵抗の少ない物質。要するに金属類や水を含む有機化合物ね。
それらを適当な高さに浮かべてやることで、電撃を任意の場所に誘導できるってワケなんだけど――聞いてる?」

つらつらと解説する少女の声を、果たして最後まで聞き遂げられた者がいたかどうか。
全身黒焦げにされた猟犬たちから呻き声以外の応答はなかった。


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