過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」 その3
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285:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga sage]
2013/09/11(水) 06:15:15.28 ID:bCBZW/S80
少女の目に涙が溜まっていくのに気づき、にわかに上条が落ち着きなく周りの目を気にしだした。

「……い、いやぁ、元気にしてたか?」

愛想笑いで誤魔化そうとする彼を見て、本気の本気で引っ叩いてやろうかと思った。
仮にも恩人でなければ速攻力で洗脳を施し、パンツ一丁で女子校に突撃させているところだ。

あの日、先にシャワーを浴びさせてもらっていなければ。
自分が好きな店屋物を頼んでいなければ。
朝目覚めたのが、部屋に一つしかないベッドの上でさえなければ。

(が、我慢……我慢よぉ)

驚異的なまでの自制力を駆使し、振り上げかけた手をどうにか元の位置に戻す。

「ま、まぁ、それなりよぉ。――お陰様で」

「そ、そいつはよかった。それで、こんなところで何やってんだ?」

きっちり皮肉を交えたことにも全く気づいていないようだ。
鈍感だという月詠先生の慧眼に心の中で拍手を送る。

「あぁ、もしかしてこの辺に友達が住んでるとか? それとも、何か俺に用事が?」

心理学専攻ならこの少年にもデリケートな女心を指南しろという八つ当たりじみた心の叫びもセットで。


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