過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」 その3
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乾杯
◆ziwzYr641k
[saga sage]
2013/09/26(木) 23:01:02.40 ID:VsZoKgEE0
男が乾いた唇を軽く舐めた。
この賭けで戦況をひっくり返す。
その決意とともに。
(そうだ、もっと近づいてこい)
脇腹に極力負荷がかからぬぎりぎり前のめりの体勢で、上条が近づいてくるのを待つ。
一歩、また一歩。スニーカーの滑り止めがきゅっきゅと甲高い音を鳴らしている。
力んでくれているなら都合がよかった。
大振りの攻撃ならこの体でもどうにか避けられる。
だがそこで、異変が生じた。
足音のリズムがわずかに狂ったのだ。
注視しないよう意識しながら上条の表情を伺うと、何かを堪えているようにも見えた。
たとえば、痛み。
束の間、男は記憶を辿っていた。
上条と相対した三日前の記憶を。
お互いの距離が5メートルほどに縮まったところで、男が白衣の袖の中に両手を引っ込めていく。
白衣の前ボタンは留まっておらず、いつでも脱げる状態だ。
自分のずぼらさ、ファッションへの無頓着さも時には役立つのかもしれないと男は思った。
はたと上条の呼気が止まり――
「――ォおおッ!」
身を低くして男目がけて驀進した。
その鋭い飛び込みに合わせて、男が腕を振り下ろした。
白衣の裾を掴んだまま。
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