過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」 その3
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344:乾杯 ◆ziwzYr641k[saga sage]
2013/09/27(金) 00:05:23.07 ID:wmsLYaSN0
「……筋金入りだな。馬鹿は死ななきゃ、治らねえらしい」

「その体でまだ戦おうっていうあんたも大概だろ」

「なるほど、否定はできねぇ――――なぁ!」


ふいに男が両手を振り上げ、すぐさま上条がそれに対応した。
互いの両手を両手で受け止め合い、そのまま部屋の中央で押し合いに移行する。

「……って、まだそんな力残してたのかよ!」

「悪党にだってなぁ。悪党なりの意地ってモンがあんだよぉ」

踏み込む度に走る脇腹の痛みを押し殺し、全身に残った力を余すことなく込める。
拮抗状態が徐々に崩れ始めた。
単純な腕力では上背のある自分が勝っている。
じりじりと体重をかけ、そのまま体を少しずつ前へ押し進める。

だがそこで、御しきれないと判断したのか、上条が唐突に腕の力を抜いた。

「うぉっ!?」

咄嗟の動きについていけず、男の体が前に泳いだ。
いなされた腕が上条の首を掠めたが、掴むまでには至らない。

咄嗟に男の視点が後ろへ向いた。
体が横向きになった無防備な瞬間を、果たしてこの少年は見逃してくれるだろうか。
そんな甘い考えは、殺気立った視線を受けて即座に投げ捨てた。


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