過去ログ - 吸血少女と待つ夜明け
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39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/27(火) 16:52:29.30 ID:A4xiBcVFo

 みずみずしい唇が、僕の鎖骨の辺りに吸いついた。
 思わず身体がびくりと震えた。
 そのまま舌が首筋を這う。
 ため息に似た声が僕の口から漏れた。

 僕はたちまち恍惚状態になって視界がぼやけるのを感じた。
 泥沼に足を取られ、それからずぶずぶと沈んで行くような錯覚。
 温かく柔らかい泥に包まれて、身体はほんのりと火照っている。

 僕はゆっくりと手を伸ばした。
 彼女の下着の縁に恐る恐る触れる。
 彼女は気づいていたろうが、何も言ってこなかった。

 彼女の肌を隅々まで目におさめたかった。
 僕は指に軽く力を込めて、無粋にもそれをはがそうとした。
 その時指に小さな痛みが走った。

 驚いて手を引きもどす。
 見ると人差し指から血がぷっくりと染み出ていた。
「どうしたの」
 彼女が顔を上げる。僕はあっと声を上げた。



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