過去ログ - 吸血少女と待つ夜明け
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52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/28(水) 08:50:55.75 ID:+sQYBrzRo

 そのことについて訊いたり、無理矢理迫ったりするほど僕には勇気がない。
 なんとなく現状で満足していた。
 僕には過ぎたることにも思えたからだ。

 ある夜、アルバイト後。
 僕は鼻歌を歌いながらホテルに向かっていた。
 手にはビニール袋を提げて。

 中身はプリン。安物で二つだ。
 彼女と一緒に食べようと思って買ってきた。
 彼女は貢ぐような男は嫌いと言っていたが、これくらいは許してくれるだろう。

 スキップまでしてしまいそうな上機嫌。
 最近肩周りも軽い気がする。
 漠然とした不安も薄らいだ気がする。

 多分彼女のおかげだ。プリンはそのお礼でもある。
 喜んでくれるといいな。
 またあのほころんだ顔が見たい。



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