過去ログ - 一方「だが上条、オマエには……『一方通行』と呼んでほしい」
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12: ◆lWV9WxNHV.[sage saga]
2013/08/30(金) 21:27:59.84 ID:bLPk5RuH0




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 ごく普通の住宅街の、ありふれたマンションの廊下。

 上条はインデックスを伴い、慣れぬ場所をきょろきょろ見渡しながら歩いていた。

「そろそろ一時間経ったし、行ってもいいんだよな?」

「いいんじゃない?ダメなら連絡くれてるんだよ」

「そだな、えーと何号室だっけ……」

「303。ところでとうま、何であくせられーたは先に行っちゃったのかな?」

「ちゃんと言ってただろ?っつってもお前メシに夢中で聞いてなかったか……」

 腹が減ったと騒ぐインデックスのために、ファミレスに立ち寄っての移動だった。
 さっさと食べ終わった一方通行が「先に行って確認するから一時間後に来い」と告げて立ち去ったのが、一時間前。

 その時一番小さいクセに一番食べる少女は、ハンバーグを口一杯に頬張るのに夢中だった。

「しょ、しょうがないでしょ、お腹減ってたんだもん!!」

 年頃の女の子としてさすがに恥ずかしかったのか、インデックスは頬を染めて拗ねたように目を逸らす。

 上条は「はいはい」と頭を軽く叩いた。

「最近使ってなかったから部屋に異常ないか確認したいってさ」

「異常って?」

「盗聴器とか監視カメラとかじゃねーの。アイツなら簡単に見つけられるけど、
 俺達が一緒に行って映ったりしたら困るってことっしょ」

「ふーん」

 こくこくと相槌を打ちながらも、あからさまに頭の上に「?」が沢山並んでいる。
 上条は浅く溜息をついた。

「わかってねぇだろお前……」

「とうまがわかってるんなら問題ないかも!」

「お前はホントに機械弱いな」

 薄い胸を得意げに張るので、思わず吹き出してしまう。

「うー、いいもん!ねぇ早く行こ、とうま!あくせられーたが待ってるよ」

 拗ねたようなインデックスに「はいはい」と相槌を打つと、「ムッ」と大げさなほど眉を寄せられる。
 本当に表情豊かだ。見ていて飽きない。



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