過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」
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432: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2014/02/08(土) 17:45:51.57 ID:Y0Pycakzo

「どうしたの?まいかから差し入れ受け取ってるけど。」

なるべく平静を装うつもりだったけれど、幾らか刺のある声色になってしまった、とインデックス自身は思った。彼が自分に隠れてこそこそと何かやっているのはいつものことであり、普段ならなるべく気にせず過ごそうと努めているのだが、大切な友人である一方通行が関わっているらしいとなれば別である―因みに彼がこそこそと何かをやっているときは上条を巻き込むことが多いのだが、上条に関しては土御門が画策するまでもなくトラブルに巻き込まれるので、上条に振りかかるトラブルについて土御門に対して怒りを覚えるようなことはないらしい。

「食べないでくれてありがとにゃー。」

「私ととうまの分は、別にあったからね。」

実際には病人でない彼に病人食を渡したところで物足りなく感じるのではないかと思ったが、彼はタッパーの中身を確認するとふっと穏やかな笑顔を浮かべた。本当の兄のような表情ができるのに、何で―インデックスはそう思っても、訊ねられなかった。
自分だって、似たようなものなのだ。思うままには生きられなくて、今現在はたまさか恵まれているために望むように上条当麻と暮らしていられるだけなのだ。思うままに生きることを選べない彼を否定することは、或いは1年前や、そのまた1年前の自分を否定することでもあったから、彼女は疑問をそのまま言葉にすることを躊躇った。



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