過去ログ - 削板「一緒に暮らさないか、百合子。」
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532: ◆owZqfINQN1ia[sage saga]
2014/03/16(日) 16:23:25.21 ID:7SwgI+zoo

「別に、今直ぐに家に帰れなくたっていいんだ。お前の言う通り、未だ一人で暮らすには無理があるだろうし。いつか、いつかそうなったらいい、っていう夢物語のようなものでいい。」

「もしかしたら叶わない約束になるかもしれない、でも俺はきっとそれを支えにずっと生きていくことができるから。」

「何言ってンだ、オマエ。冥土返しもオマエは治るって太鼓判押してるンだろォが。」

「そういうことじゃないんだ。俺が欲しい確信は、そんなんじゃない。」

「?」

少年の中で、単に病院から家に帰るという話がどんな飛躍を見せているのか、彼女には分からなかった。首を傾げる彼女に対して、不自由な体をどうにか動かして、仰向けになったまま少年は目を合わせようとする。東洋人でも虹彩は多少茶色みを帯びていることが多く、真っ黒ということは滅多にないのだけれど、彼の目は不思議なほど黒く、それでいて澄んでいた。



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