過去ログ - 上条「アイテムの正規メンバーですか」
1- 20
959: ◆Ks/3680U6o[saga]
2014/01/30(木) 20:53:58.92 ID:3L3phDi+0




そんなことなど知る由も無い麦野は一人絶望する
両親を失い、汚い大人に狙われ、人を信じられなくなり、信頼していた人にさえも裏切られた
一人でこの劣悪な環境を生き抜いていかなければならないことに精神が壊れそうになる
それでも……、それでも壊れずに生きていけたのは同じ『置き去り』たちと、一人の女の子がいたからだ

同じ境遇の彼らと少しずつ心を通わせ合い、一番年上の一人の女の子を頼ることで壊れそうな心を修復していくことが出来た



学園都市は力が全て

力があればお金が手に入る
お金が手に入れば良い暮らしが出来る
良い暮らしが出来れば昔みたいに幸せに暮らせる


少し短絡的だったのかもしれないが麦野はそうして力を求めていく
例の女の子もLevel3と認定されてから麦野たちをよく銭湯に連れて行ってくれたし、食べ物もたくさんくれた
麦野もそうなりたいと徐々に思うようになっていくのに時間はそうかからなかった


元々麦野は頭が良かった
それが功を奏したのか、才能があったのかはわからないが(おそらく、というよりも確実に後者であるが)、電子制御系のLevel4に短期間で認識される
通常の電子制御系能力は電撃使い(エレクトロマスター)となるのだが、麦野は少し違った
本来『粒子』又は『波形』のどちらかの性質を状況に応じて示す電子を、その二つの中間である『曖昧なまま』の状態に固定し、強制的に操ることが出来たのだ
今までで類を見ない珍しい能力として麦野は重宝される
お金も大量に入り、『置き去り』たちに豊かな暮らしをさせてやることも少しずつ出来るようになっていった
そして尊敬する年上の女の子にも褒めてもらえてすごく気持ちが良かった


麦野の能力はすでに並のLevel4の枠には収まらず当時、最もLevel5に近いLevel4とされた
麦野はどんどんとその活気に溢れた元の性格を取り戻していく
充実し始めた生活と、失った自信が蘇り、また優れた容姿も重なって、高嶺の花…手を出すのも勇気のいるような女王様気質の綺麗な女性となっていた
年は中学二年生の十四歳
大人になり始める中学生であった





<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/505.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice