過去ログ - 【とあるSS】壊れた窒素と、打ち砕く幻想
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21:K[saga]
2013/09/05(木) 03:15:32.21 ID:wO8fvpoyo

フレンダ「結局、私の爆発はいつも大活躍って訳よ」

 ――彼女の十八番である、爆弾での誘導、妨害、破壊。
 それが、フレンダ=セイヴェルンの仕事であった。
 原始的な爆弾、学園都市の最先端技術を用いた爆弾。
 彼女にとってそれは分けるものではない。
 彼女にとってそれが爆発するかどうかが重要なのだ。
 それさえ同じであれば、どんなものでも扱える。
 アイテムという大能力者(LEVEL4)以上の人間ばかりで埋もれているが、彼女もまた立派な戦力の一人であった。

フレンダ「……さっきからずっとだんまりだけど、結局、聞いてるって訳?」

 一人盛り上がっていたフレンダが、痺れを切らして隣を歩く絹旗の顔を覗き込む。

絹旗「……ええ、聞いてますよ」

 パーカーのフードに隠れた目が、覗き込むフレンダを見下ろす。
 フレンダは、そんな絹旗の視線に一瞬固まった。

フレンダ「(わ、私……何か怒らせるような事したっけ!?)」

 絹旗の目があまりに冷め、恐怖を覚えていたからだ。
 それは、仲間に向ける目ではない。
 その目を、フレンダは見た事がなかった。

フレンダ「(と、とりあえずさっさと仕事を終わらせて帰るって訳よ!)」

 内心で意気込むフレンダ。
 絹旗は相も変わらず、無表情を貫いていた。

フレンダ「っと、ここって訳よ」

 研究施設の中枢。
 ここを破壊するのが、今回の最低限の仕事でもある。
 しかし、その仕事の遂行を阻むかのように、部屋の扉は固く閉ざされていた。

フレンダ「ま、当然って――」

 フレンダが扉を見上げ、面倒臭そうに呟こうとした。
 しかし、それは突然の破壊音によって掻き消された。


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