13:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/04(水) 18:47:50.11 ID:bKqi92pu0
「……」
「……」
「……」
「……」
「ああもうはっきりしないわね、好きなの好きじゃないのどっち」
「あ、はい、好きです」
結局出てきた言葉がただの「好きです」とはなんたることか
これならさっき「大好きです」と言っていたほうがいくらかマシだったではないか。
「はぁ〜……」
「……」
溜め息を吐きたいのはこっちである。
急かすようなことをされなければ、身も心も溶かすような貴音への愛を語れたというのに。
でもそれって傍目から見たら俺がこの性別が迷い人のおっさんに
身も心も溶かすような愛を語っているように見えてしまうのではないだろうか。
もしそうだとすれば、結果的にこれで良かったということになる。
「あの子は、あんたの千倍、あんたにそう思ってるわよ」
「はぁ……」
というか、今の俺の「好きです」という言葉では俺の気持ちを千分の一も表現出来ていない。
「惚れた男に抱かれることを夢見ない女はいないわ」
「そうなら、良いんですけどね」
うれしいこと言ってくれるじゃないのと言いたいところだが、ソースに少々不安がある。
「それでもあの子があんたに見せてくれないものがあるのなら、それには理由があるのよ」
「……その理由を教えてくれないとしたら」
「理由を言えない理由があるってことよ」
「……」
ふと気付いたが、この人はすでに俺が童貞であることを前提として話を進めていないだろうか。
いやまあ童貞だが、俺はこの人にそれを表明したような記憶はない。
だが今さらそれを否定したところでより食べちゃいたいと思われるのが落ちである。
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