過去ログ - 【モバマス】「幸子、俺はお前のプロデューサーじゃなくなる」
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以下、新鯖からお送りいたします
[saga]
2013/09/04(水) 22:03:54.30 ID:DVgSD76f0
私たちはついに、アイドルライブイベントの日を迎える。
場所は、郊外にあるアウトレットモールの広場。
開始時間まで、私たちは控え室で待機する。
幸子ちゃんは平気な顔をしているけれど、少し手が震えていた。私もそうだ。
緊張感に耐えられなくなって、トイレに立つと、幸子ちゃんも一緒についてきた。
無言で歩く廊下。
「……っ!」
隣で幸子ちゃんが息を呑んだ。
思わず顔を上げた私の、視線の先に、揃いの衣装で着飾った三人組の姿。
全員の顔に見覚えがある。トライアドプリムスの三人だ。
凛とした顔をして、視線はまっすぐ。
どこか遠いところを見ているよう。少なくとも、私たちなんて見ていない。
だけど、彼女たちがただそこにいるだけで、鳥肌が立ち、強い圧迫感を覚えた。
思わず立ち止まる。
得体の知れない気迫が、私たちを絡め取り、身動きも、呼吸もできなくさせているよう。
同じ人間のはずなのに、こんなに違う。
これが……本物。
彼女たちが立ち去ってから、幸子ちゃんが身震いする。それは武者震いだ。
「上等です。壁は高い方が、越えていく甲斐がありますからね」
幸子ちゃんが自分の胸に刻みつけた宣戦布告。決して虚勢じゃないと思わせられる、強い口調。
……かっこいいな。
私も……。
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