1:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/06(金) 20:44:50.48 ID:alkpeGmr0
僕の家には、雪女がいた。
お祖父様やお父様が小さい頃からいたらしく、僕もそれが当たり前として育ってきた。
男「ねぇ、雪女。雪を出してよ」
雪女「なりませんよ、坊っちゃん。 奥様に冬以外で雪を出してはいけないと、先日怒られたばかりでしょう?」
そんな我儘を言っては雪女を困らせる。
僕はそんな子供だった。
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2:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/06(金) 20:47:24.84 ID:WZkuNYCSO
期待
3:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/06(金) 20:47:48.81 ID:alkpeGmr0
春の日。
雪女「坊っちゃん、おかえりなさいませ」
男「うん、ただいま!」
4:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/06(金) 20:48:45.09 ID:alkpeGmr0
男「…雪女とも外で遊べたらいいのにな」
雪女「なりませんよ、坊っちゃん。 私はこのお屋敷に憑く雪女。 このお屋敷から出ることは許されておりません」
男「わかってるよ!」
5:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/06(金) 20:54:55.53 ID:alkpeGmr0
母「男、おかえりなさい」
男「お母様! ただいま帰りました!」
僕は母に飛びつくように駆け出して、その後ろをゆっくりと雪女が付いて来る。
6:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/06(金) 20:55:52.40 ID:alkpeGmr0
母「大丈夫よ、今日は少し暖かいし…。
男、今日の学校はどうだった? 楽しかった?」
男「はい! 今日はクラスのみんなで…」
7:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/06(金) 20:58:28.80 ID:alkpeGmr0
男「お母様、」
母「ごめんなさいね、男。
でも勘違いしないで欲しいの。
雪女の冷気は、私のような身体の強くない者にはとても辛いものなのよ」
8:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/06(金) 20:59:52.82 ID:alkpeGmr0
雪女に、何故この家にいるのか聞いたことがある。
雪女「そうですね…、先々代の旦那様、坊っちゃんの曾お祖父様に拾っていただいてからこのお屋敷におりますよ」
男「拾うって」
9:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/06(金) 21:00:34.54 ID:alkpeGmr0
僕はノートに走らせていた鉛筆を置き、雪女の話に集中する。
雪女「仲間が一人解け、二人解け、とうとう最後の一人になったとき、先々代がたまたまハイキングに来ていたのです。
解けかけていた私を見て、何を思われたのか、着いて来いと私に縄をかけて山を降りたのですよ」
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