77: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/17(火) 01:12:25.64 ID:Ab7FHP5Uo
「…わかりました……すみません」
全ての申し訳なさを、無理矢理、『すみません』に詰め込む。
先輩にとっては最後のオータム。
先輩の考えるベストメンバーでいきたかっただろう。
その中には、光栄なことに、私も居たのに。
一時の感情で、船久保先輩の夢を無残に踏み潰した。
それも、恋人のいる人への横恋慕という、最悪の感情で。
…船久保先輩に、何も言ってはいない。
けど、どうせ、悟っているのだろう。
私が竜華先輩に恋していることも、
竜華先輩が記憶を失ったところに付け込もうとしていることも。
なんせ、千里山の頭脳やからな。先輩は。
でも、そんなことはおくびにも出さず、淡々と言葉を重ねる。
そういう冷静さは、昔ながらだ。
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