過去ログ - 【モバマス】「まゆ、お前は夢を見せる装置であればいい」
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15:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/12(木) 20:52:13.70 ID:MAqM1HVe0
 ディレクターは、約束通り、イベントをスポンサードし、資金を回してくれたみたいです。

 会場の規模が拡大し、取材の数も桁違いに増えるそうです。

 大勢の人がまゆたちを見に来てくれる、そのことが純粋に嬉しい。

 電話を掛ける度に、蘭子ちゃんは、緊張であたふたしていました。

 だけど、口調からは確かな自信がうかがえて……。

 まゆも、負けてはいられません。

 ライブイベントに備えて、今まで以上に、歌と踊りのトレーニングに励みます。

 まゆには専属のトレーナーさんがついて、マンツーマンでみっちりと。

 ファンの方にみっともない姿は見せられないから、手を抜くことなく全力で。

 その日は特に練習が厳しくて、全てをこなすともうぼろ雑巾みたい。

 今にも倒れそうな体に鞭打って、もうろうとした意識で家に帰り着きます。

 居間では、妹と弟が、夏休みの宿題に真剣な顔で向かっていました。

 まゆは足音を立てないよう、静かに台所に入ろうとして。

「まゆ姉ちゃん、おかえり。洗い物と後片付けは僕がやるからね」

「おかえり、お姉ちゃん。お風呂沸かすのと、後の掃除は私がやるわ」

 振り返ると、二人はまゆを見もせずに勉強の手を動かしている。

「ありがとう……助かるわ」

 ここから見える二人の背中……。

 こんなに、頼もしかったっけ……。


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