過去ログ - 【モバマス】「まゆ、お前は夢を見せる装置であればいい」
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4:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/12(木) 20:40:48.36 ID:MAqM1HVe0
 ディレクター主催の夕食会は、丁重にお断りしました。

 思ったよりも疲れが溜まっていたみたいで、帰りの電車で眠ってしまったみたい。

 最寄り駅を告げるアナウンスで目覚めて、慌てて飛び出せば、もう辺りが薄暗い。

 駅前のスーパーに行き、ポケットから折りたたんだチラシを取り出します。

 赤マジックで囲んだ食材たちを、次々と買い物かごに放り込み。

 にわかに精肉コーナーの辺りが騒がしくなり、まゆは目ざとく方向転換。

 バックヤードから、お肉のパックを載せた台車が出てきました。

 目をぎらつかせ、集まってくるおば様方に混じり、まゆはタイムセールに勝負を挑みます。

 押し合い、へし合いされた末、お肉のパックを片手によろよろと戦場から逃げ出しました。

 会計を済ませて、バス停の列の最後尾へと。

 バスに揺られ、辿り着いたのは、延々と田んぼが続くのどかな停留所。

 夕陽に焼かれ、ときおり汗を拭いながら、田舎道を歩きます。

 指に食い込む買い物袋の重さが辛くなり始めた頃、ようやく家が見えてきました。

 強風一つで崩れ落ちそうな、木造のぼろぼろ一軒家。

 立てつけが悪くて、動かすのが一筋縄じゃいかない扉を、右隅を蹴って開けました。

「ただいま」

 玄関で靴を脱ぐのもそこそこに、どたどたと廊下を駆けてくる音が。

「うわぁぁん、まゆ姉ちゃぁん!」

 顔を真っ赤にした弟が、垂れた鼻水も気にならない様子で抱きついてきます。


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