過去ログ - ジオン女性士官「また、生きて会いましょう」学徒兵「ええ、必ず」
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◆tK49UmHkqg
[saga]
2013/10/05(土) 16:28:20.33 ID:1LkoXoN30
大丈夫だ、みんな、落ち着いている。敵の主力が出てこないうちは、問題はない筈だ。
このビームかく乱用の兵器を投入してくるということは、連邦側の戦艦砲も使えなくなるはず。
だとすれば、敵の主力はMS部隊で、最終的には接近戦を挑んでくるに違いない。ア・バオア・クーを直接選挙するつもりなんだ。
そうなれば、おそらく乱戦になる…そこに持っていかせないように、ここで敵を確実に叩いて、戦況を有利にしておく必要がある…!
<ウリエラです!1機が左翼から突破しました!>
左翼!?あっちは確か、第4小隊と第3小隊の担当エリアだぞ!?やつら、なにやってんだ!
<任せろ、アタシが行って叩いてきてやる!>
<待て、キリ、持ち場を離れるな!1機抜けたくらいでどうということはない。1機を漏らしても、次に来る10機を確実にしとめるぞ!>
<了解です、隊長>
ケイスさんの声に、キリは編隊に戻ってきた。俺たちは、まるで本当に訓練の機動標的射撃のように、とにかく迫りくる敵機だけを狙って撃墜を続ける。
さらには、後方の要塞から撃ちこんできているビーム砲が、敵機編隊を薙ぎ払う。戦線は、こちらが有利だ。
見る限り、ビーム兵器が妨害にあっている様子はない。何発かはこの宙域に打ち込まれて破裂しているようだが、影響は今のところなさそうだ。
この状況なら、たとえ敵のMS部隊が突っ込んできたところで、こっちの対空砲が機能して叩き落としてくれる。
ずっとこの調子なら、良いんだろうけど、な。
<敵、第二波接近!>
再び、管制室の声がする。爆発の収まった煙の向こう、新たな光点が無数に浮かんでいるのが見える。
<光学分析完了…敵は、MS部隊、繰り返す、敵はキャノン付きポッドを主体としたMS混成部隊!>
<へっ!キャノン付きポッドってのは、あれか、あの目玉みたいなやつのことか>
ケイス隊長の声が聞こえる。
<ええ、おそらく。各機、長距離砲撃に注意して。精度も機動性もない相手だけど、あれだけの数よ。弾幕を張るには、十分すぎるわ。
弾幕の隙をついて、MS部隊が強襲を掛けてくる可能性が高い。敵のポッドは味方砲台に任せて、こっちへ突っ込んできた敵MS部隊を狙うわよ!>
中尉の的確な指示が飛んでくる。良い読みだ、おそらく、その通りだろう。俺は少しだけ安心して胸をなでおろした。
中尉はまだ冷静だ。部隊の他の連中にも、この落ち着いた感じは伝わるはず…
ウリエラも、エリックも、キリも、他の小隊の連中も、この中尉の指示で落ち着いてくれると良いが…。次の瞬間、彼方で閃光がほとばしるのが見えた。
<敵、発砲!着弾に注意して!>
中尉の叫び声が聞こえる。宇宙空間に放たれた砲弾が、煙も光跡も引かずに猛スピードでこちらに接近してくる。
「測距、300、275、250、225、200…!」
俺はコンピュータに映し出される砲弾の距離を咽んで読み上げていく。距離が詰まる。だが、砲弾が爆発する気配はない。どうするんだ?!
もし、時限信管がこっちの防衛ライン直上で炸裂させるのに十分な時間にセットされていたら、弾幕どころの騒ぎじゃない。
大打撃を食らうぞ?それとも、要塞を直接砲撃するつもりなのか?!
「175…150…!中尉!」
<各機、接近する砲弾を攻撃!>
中尉もおなじことを考えていたようだった。俺が叫ぶのと同時に、彼女の指示が響く。俺は迷わずに引き金を引いた。
曳光弾が、漆黒の暗闇へと伸びていく。砲弾に気銃弾を当てるなんて、いくらなんでもむずかしずぎる…
だが、あの量だ、一発でも当たれば、周囲の砲弾を一気に誘爆させることも出来る…頼む、当たれ…!
<こちら管制室。ビーム方を発射する。射線に注意せよ!…3、2、1、てっ!>
管制室からの無線だ。カウントダウンと同時にビームが延び、真っ暗な宇宙に一瞬光が灯ったと思ったら、その光が辺り一帯を包むように広がっていく。や、やったのか!?
<こちらケイス機!敵の第二射来るぞ、備えろ!>
「了解!」
俺は緊張を保ったままモニターを見つめる。だが、モニターの先は砲弾の群れが一気に誘爆してたちこめた爆煙が広がっていて、敵部隊の姿が隠されていた。
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