過去ログ - ジオン女性士官「また、生きて会いましょう」学徒兵「ええ、必ず」
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◆tK49UmHkqg
[saga]
2013/10/07(月) 15:13:05.87 ID:7/qYN4WS0
俺は、気づいた。同時に、全身に強烈な殺意を感じて、背中を突き抜けた。俺は声の限りに無線に叫んだ。
「気をつけろ!こいつらは、陽動だ!」
<…!さ、散開!回避行動!>
同時に中尉の叫び声も聞こえた。俺はそばにいたウリエラ機を抱えて機体を急旋回させる。俺たちのいた場所を、白煙を引く何かが通り過ぎた。
バズーカの砲弾だ。位置は、上方!?しまった、挟まれてる!
「中尉!挟撃だ!敵は上方!」
<キリ!コンラッドと一緒に回避行動に専念しつつ、上方へ!アレク!私と先行して上方の敵部隊を叩くわよ!>
「了解…!ウリエラ、お前もついて来い!」
<うん!>
俺は夢中で機体を駆った。
最初に接触した敵を近距離からマシンガンで撃ちぬき、旋回して別の一機に背後から突っ込んでヒートホークで切り裂く。
残りの一機は、中尉がヒートソードで真っ二つにしていた。だが、まだだ!下からの3機を!
俺はマシンガンに新しいマガジンを装てんして機体を翻らせる。相変わらず、雑な銃撃でこっちをかく乱しようとしているのが見え見えだ。
俺は、胸に込みあがる緊張感を飲み込んで、ペダルを踏み込んだ。
「中尉、ウリエラの援護を頼む!エリックも中尉のそばを離れるな!ケイス隊長!俺の援護をお願いします!」
<待って、アレク!>
中尉の声が聞こえる。なんだ、なにをそんなに焦って…
<部隊長、アタシが援護に行く!コンラッド、あんたも部隊長にくっついてな!>
キリの声がする。どういうことだ?俺の援護を、キリが?ケイス小隊長はどうしたんだよ…!?
俺は、脳裏に沸いた一抹の不安を頭を振って消し去った。今は、あいつらをやるのが優先だ!俺の接近に気付いた敵は、今度は俺に照準を合せ始めた。
今度は、陽動のためじゃなく、落しに来る。集中しろ、気を抜いて読み違えれば、一発でデブリになっちまうぞ!
「キリ!回避行動を取りながら、威嚇射撃頼む!」
<了解、任せな!>
キリが俺のそばを離れる。ビーム兵器は連邦の中でも使っているやつは少ない。
あえてそれを使っているっていうことは、その特性と有用性を正しく理解して運用している、ある程度以上の錬度と経験のあるパイロットだ。
そんなやつらの相手をキリにさせるわけには行かない…!
俺は、ザクの腰につけていたハンドグレネードを敵めがけて投げつけた。敵部隊は慌てない。
それもそうだろう、ハンドグレネードを近接で炸裂させるには距離がある。
だが、今回はそれでいいんだよ!俺のはるか前方でハンドグレネードが爆発した。爆煙が無重力の宇宙空間に雲になって漂う。視界を奪った。
俺は機体を急旋回させた。敵部隊の横っ腹に位置取って、最高速度までバーニアで加速しながらマシンガンの引き金を引く。
敵部隊は、俺が爆煙を突っ切って奇襲をかけると思っていたのか、てんで違う方へ機体を向けていた。
その3機を俺の放ったマシンガンの弾が蹂躙し、装甲を削り、機体を弾き飛ばしている。コンピュータに警告が映った。
弾を撃ち尽くした…あとは…!俺はヒートホークを装備してそのままの速度で敵部隊に切りかかった。一機目を横になぎ払い、次の機体の胸めがけて振り下ろす。
速度が出すぎて、機体の反応が間に合わずに最後の一機は空振りに終わってしまうが、マシンガンで致命傷を負わせられていたようで、
爆発することもなく、3機目は、他の2機の爆風にあおられて宇宙空間に漂っていった。
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