過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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◆D4iYS1MqzQ
[sagesaga]
2014/12/26(金) 02:22:12.89 ID:ox/3K3dso
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〜ほむら視点〜
二手に分かれる道と風景は対称、その軸上に位置するのは、私に不釣り合いな西洋建築。
ちょうど時は夕暮れで、街の人たちが家路を急ぐ中、特に怪しい行動ではなかった。
それなのに誰かに見られてるような気がしたのは、悪いことをしてる証拠かしら。
暗い背徳感が頭の上から降りてきていて、かといって足を止めようとは思わず。
ほむら「……ごめんなさい」
自宅に入り、扉を閉めてしっかりと鍵をかける。
そうやって、背徳感を閉めだそうとしてみたけれど、無駄だった。出てくるの。
どこからか、鍵穴からか覗き穴からか、それとも私の口の中からか、気付けば元通り。
暗い背徳感に包み込まれる。
ほむら「……ごめんって言ってるでしょう」
玄関ロビー中央に台座が、周囲にワルプルギスの資料が、それぞれ置かれている。
今の私にとっては、まどかと決裂したあの夜の、最悪の舞台でしかない。
足早に過ぎて、私はリビングへ通じる廊下へと足を踏み入れた。
背徳感は視界の端々に残る闇に溶け込んで、じわじわと囲い込んできていた。
私は無力だった。結局、何もできなかったのだ。まどかを救うことが出来なかった。
彼女を消滅の運命から救う方法は無くて、それを隠し通すことすら叶わず、ただ絶望させて。
どこで間違えたんだろう?
まどかが消えるのは私には分かっていたことだった。残酷なことだけど、私の中では想定内のことだった。
だとしても、もう一人のまどかがしっかりと存在する以上、私にとってこの世界は守らねばならない世界だった。
消えてしまう彼女には、せめてそうとは知らずに、そして願いを遂げたうえで、運命に身を任せてもらいたかった。
全て私のエゴに過ぎないのね。まどかが生き残るなら、どっちが生き残ろうが私は良かったんだろうか。
まどかは私を特別だと言ってくれた。なぜなら彼女にとっては私だけが唯一、前の世界から続く関係だったから。
でも私から見れば、まどかは無数のまどかの中の一人に過ぎなくて、その関係は一対一ではなかった。
不公平――と言えばそうだ。
でもまどかは、消えてしまうあのまどかは、この私を変えてくれた。
この世界に来るまでは、私はマミを救う気が無かったし、さやかと仲良くすることもあり得なかっただろう。
彼女の存在が、この世界の筋書きを変えたんだ。私は変わって、次の世界も変わって行くはずだ。
だから、私にとっても、あの子は特別なまどかなのよ。何よりそう思わなくちゃ、あの子が浮かばれない。
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