過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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622: ◆D4iYS1MqzQ[sagesaga]
2015/01/31(土) 17:19:14.04 ID:BMlpNU4ho

〜まどか視点〜



マミ「……じゃあ、行ってくるわね」

いきなりいくつも結界が発生したとかで、杏子ちゃんから応援を頼まれたマミさん。
勢いで言わされた感じはあったけど、ともあれマミさんは引き受けた。
布団を抜けだして立ちあがる。その瞳が見据えるのは、ドアではなく窓。
キュゥべえはじっとその姿を見つめていた。マミさんは一呼吸置いて、踏み出し、

まどか「――わたしも行きます」

すかさず、その手をつかんでいた。
絶対に離さない。マミさんを一人ぼっちにさせない。

マミ「なに言ってるの」

四角く街を切り取る、窓の先には、危険に満ちた世界が広がっている。
この白い病室は、戦いに疲れたマミさんに残された、たった一つの安全地帯だった。
そこを飛び出すというのがどういう意味か、マミさんだって分かってるはず。

マミさんの表情は見えなかった。くるくると巻いた髪が隠している。
金色に縁取られた輪郭のラインが倒れて、こちらを振り向く。

マミ「ダメに決まっているじゃない……!」

首を大きく振って拒否するマミさん。困り果てて、おびえている表情。
わたしはマミさんに近づき、正面に立って聞いた。

まどか「足手まといだから……?」

マミ「あなたは、魔法少女じゃないからよ。付いてきてはいけないわ」
マミ「本来、あの結界は人の立ち入る領域ではないのよ、当然でしょ?」

これで決まり、とばかりにマミさんは言い切った。
表情からおびえが消えて、一瞬、いつもの先輩としての表情に戻る。
でも、わたしは言った。「それだけですか?」

マミ「それだけで十分でしょう」

マミさんの表情は変わらない。わたしはうつむいた。
でもわたしには勝算があった。それに賭けて、わたしは口を開いた。

まどか「忘れちゃったの、マミさん?」
まどか「わたし、あの子と同じ素質があるんだよ」
まどか「わたしがマミさんを死なせない……。連れてってくれないなら、契約します!!」

マミ「バカなこと――!」

まどか「――杏子ちゃんが!」

まどか「みんな魔女と戦ってるって……言ってました。命がけで……っ!!」
まどか「なのに黙ってここで待てって言うんですか? 前にも言っといたはずですよね」
まどか「みんなが危険な目に遭ったら、契約するかもしれないって、言いましたよね」

QB「いつだって契約できるよ、まどか」

まどか「今がそのときだって、気がしてるんです。もう我慢するのはおしまい」
まどか「――さぁ、行きましょう、マミさん」

マミさんは口をとがらせて、わたしを睨んだ。わたしは気にしなかった。
わたしが手を取り、背中を押すと、マミさんは溜め息をついた。

マミ「……本当に、しょうがないわね!」


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