6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/09/22(日) 17:24:00.85 ID:2LQWz22w0
なんだか聞き慣れた地名が出てて、僕はいつの間にか見入っていた。
隣の区じゃないか。物騒だな。家に突っ込んだりしないだろうな。
というか、まだバイクに乗ってる人もいるんだな。好きなんだな。
こういうニュースを見ていると、バイクが恐ろしいものと分かる。
そこまで考えて、僕は母さんがむかし言っていたことを思い出した。
『ルールを守れば、何も危なくないわよ。事故は、自らの責任よ』
と。実際そうなのだろうが、こうして連日、事故を目にしている。
けれど、こうも言っていたな。ええと、何だったかな。確か……。
『相手が不注意の場合もあるわよ。それか、考えたくはないけど』
ないけど、何だっただろうか。その頃の僕はよく聞いてなかった。
『わたしは――』と続くはずの母さんの言葉は、何だったっけな。
お腹の音で我に返った僕は、一応、父さんにメールを送ってみた。
> ねえ、父さん。いつ帰ってくるの? そろそろお腹すいた
> ああ、もうすぐ帰るよ。スーパーに寄るけど何かいる?
> 別になにも。とにかく今はご飯が食べたい感じなんだ
と、すぐに返信が帰ってきたようで、僕は心のどこかで安心した。
そう。父さんがどこかでこういう事故に巻き込まれてないか、と。
杞憂だったか。僕は空腹をしのぐため、しばらく眠ることにした。
「……ああ、何でいなくなっちゃったんだろうな、母さんは……」
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