93:ほいこーろー
2013/09/26(木) 07:41:57.52 ID:VJ7TS3Sb0
「ほーほっほっほっ!!」
膠着状態の場に突如として現れた、無粋な影。
それは、人間のような物体だった。
髪色はアリスと同じ金髪だが、ものすごいロールがかかっている。
漫画の中のお嬢様然とした風貌だった。
94:ほいこーろー
2013/09/26(木) 07:45:30.79 ID:VJ7TS3Sb0
「おい、明らかにお前の関係者だろ。キャロル云々言ってたし」
「私の苗字はキャロルじゃないわ」
「いや、キャロルですよね?」
「やかましい! 私の苗字とか、最初一人称があたしだったことなんて誰も覚えてないのよ!」
「お、横暴だぁ〜」
95:ほいこーろー
2013/09/26(木) 11:42:27.61 ID:VJ7TS3Sb0
「あ、あなた、ふざけないでくださる!?」
負け惜しみに近い口調で立ち上がる、ロナルド某。
「いや、あんたの見た目ほどはふざけてねーよ」
それにアリスは、辛辣なツッコミでカウンターしたのだった。
「ふふふ……これを見てもそんな態度が取れるのかしら?」
96:ほいこーろー
2013/09/26(木) 17:47:42.87 ID:VJ7TS3Sb0
「そう、これを見なさぁぁぁぁ!?」
ロナルド某がためている間に、アリスの釘バットは彼女を襲った。
「ひどい……」
「なによ、女狐。先手必勝って言葉知らないの?」
これには、敵方の殺生狐も呆れ顔だ。
97:ほいこーろー
2013/09/26(木) 18:25:44.21 ID:VJ7TS3Sb0
「ふふふ……」
「あー、向こうさんは向こうさんでタフだなぁ……」
雄介の言葉通り、ロナルド某は何事かはあったようにだが、むくり、と起き上がる。
「アリスさん、このままだと話が進みませんよ〜」
睦月の意見も、もっともな意見だ。
98:ほいこーろー
2013/09/26(木) 18:53:05.09 ID:VJ7TS3Sb0
「これを見なさい!」
ロナルド某は三度目の正直で、自分の片腕をアリスたちに見せつける。
それは、とても人間のものとは思えない、禍々しい色合いをしていた。
「な、なんですか、それ?」
「ふふふ、わからない? そう、これは!」
99:ほいこーろー
2013/09/26(木) 21:07:15.12 ID:VJ7TS3Sb0
「ふふふ。そう、私は人間でありつつ、妖と融合したのよ!」
「え〜。こんな序盤からそんな最終回付近みたいな設定出されてもなぁ……」
なにかがアリスの癪に障ったのか、彼女の反応はブルーだった。
しかし、なによりブルーと、いうより真っ赤になったのは、衝撃カミングアウトをあっさり流されたロナルド某に違いないだろう。
彼女が激昂するのも無理もない。
100:ほいこーろー
2013/09/26(木) 21:17:14.42 ID:VJ7TS3Sb0
「なんなの!? もっと驚きなさいよ!!」
「え? 驚いてほしかったの? うっわぁぁぁぁ!? な、なんですってぇぇぇ!?」
「ぐぬぬ……」
わざとらしく驚きのリアクションをするアリス。
それにつっこむことのできないロナルド某。
101:ほいこーろー
2013/09/26(木) 21:31:15.87 ID:VJ7TS3Sb0
「殺生狐ちゃん、お菓子食べます?」
「うん、食べる〜」
「あ、俺お茶持ってるわ」
殺生狐は殺生狐で、コングリオのペースに飲み込まれ、ほのぼのとした空気を作りだしている。
そこにはもはや、対立の面影はない。
102:ほいこーろー
2013/09/26(木) 21:41:30.45 ID:VJ7TS3Sb0
「えへへ〜、私、睦月ちゃんのお嫁さんになる〜」
「え〜、どっちかって言うと、殺生狐ちゃんの方がお嫁さんじゃないですか〜?」
「えへへ〜」
今度は馬鹿馬鹿しいを通り越して甘ったるい空気。
今回、これを快く思わなかったのは二名。
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