341:土蜘蛛[sage saga]
2013/12/15(日) 20:50:01.28 ID:5OTETL5o0
ステイルは炎剣が消えていくのを眺めていた。
炎剣が果たした役割は、『核』の破壊である。
『核』が何か、確認する事も無くとりあえず破壊した結果、『グレゴリオの聖歌隊』は止まったらしい。
能力者が魔術を使った代償だろう。
342:土蜘蛛[sage saga]
2013/12/15(日) 20:50:57.98 ID:5OTETL5o0
ステイルは正面を見据える。
その先には、一人の男。
2mに届く細身の体は高価な純白のスーツに包まれている。
歳は十八、性別は男、彼の名前はアウレオルス。
343:土蜘蛛[sage saga]
2013/12/15(日) 20:52:50.48 ID:5OTETL5o0
「それで、お前に何が出来るんだ?」
「貴様」
「あいにく僕はお前に興味はない、どけよ」
344:土蜘蛛[sage saga]
2013/12/15(日) 20:53:20.40 ID:5OTETL5o0
「お前が、姫神秋沙……か?」
「……」
「吸血殺し、なのか?」
345:土蜘蛛[sage saga]
2013/12/15(日) 20:53:59.26 ID:5OTETL5o0
「外に出ようぜ、こんなとこからよ。そのためにここまで来たんだっつの」
「どう、して?」
「は? 理由が必要なのかよ?」
346:土蜘蛛[sage saga]
2013/12/15(日) 20:54:58.26 ID:5OTETL5o0
「――!」
ナイフを逆手に構え、非常階段へ向き直る。
そこから、ずるりと引きずるような音と共に何かが歩いてきた。
347:土蜘蛛[sage saga]
2013/12/15(日) 20:55:33.06 ID:5OTETL5o0
「姫神?」
「気づかなければ、アウレオルス=イザードでいれたのに」
「ぐっ……、貴様ァ!」
348:土蜘蛛[sage saga]
2013/12/15(日) 20:56:06.38 ID:5OTETL5o0
姫神がヨタヨタと下がっていく。
それは恐怖からではない、射程から離れる動きだった。
「下がっていろ」
349:土蜘蛛[sage saga]
2013/12/15(日) 20:56:53.39 ID:5OTETL5o0
凄まじい勢いを保って、黄金の鏃が飛んでくる。
右の手を側面に触れるように振るう。
正面から受けると手が傷つく可能性があるからだ。
青年の手元に戻った鏃は風化するように消えていく。
350:土蜘蛛[sage saga]
2013/12/15(日) 23:22:14.29 ID:5OTETL5o0
鏃の一つが上条を追う事をやめ、通り過ぎていく。
その先にいるのは姫神秋沙。
「間に合えっ」
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