過去ログ - ライラ「交換するですよ」
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/04(金) 12:08:10.36 ID:C20G8sY80
(女人の語らいに口をはさむは野暮と言うものですぞ)

 なんとなく気おくれして二人へ声をかけることが出来ずにいると、誰かが話しかけてくる。

(と、挨拶もせず苦言から入るは我も不作法でしたな。
 これもまた汝と出会えし望外の喜びによるもの、許されよ)

 この声は……ブリッツェン、君なのか?

ブリッツェン(然り。久しゅうございますなP殿)

 ブリッツェン イヴ・サンタクロースに仕えるトナカイである。
だがあの冬の日にイヴを守っていた雄々しさはどこへ消えたのか?
やせ衰え、毛皮からは油が失われ干からびている。

ブリッツェン(生き恥を晒しております。老骨の身には夏の暑さが響きましてな)

 こちらの視線に気付いたのか、ブリッツェンは気恥ずかしげに頭を振った。
そんな彼の態度に気付かぬふりをして、思い出話へと話題を変える。これも大人の振る舞いだろう。


 それでねイブの使っていたあの安アパートは、今では別な娘が住んでいるんだよ。

ブリッツェン(成る程。P殿はあの娘を見守っておられるのですな)

 見守っている……のかな。未練があってね、そのままずるずると離れられずにいるんだ。


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