34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/28(月) 21:27:42.12 ID:9c78MiE40
「ハハハッ、まったくちゃんちゃらおかしいよ、生きるというのは」
「ならば自分の生きたいように生きるのが最も正しい生き方だ、どの文献にもそう書いてある」
「聖書にも、かな?」
「ああ、そうさ。所詮紙と文字の並びに神を信じることを強制できる力などない、聖書に描かれた神を信じるかどうかは聖書を読んだ者次第。つまり選ぶのは全て自分というわけだ」
「なるほどなるほど、だが私は既に私の信じるところに身を置いている」
「それがいい。それがとても素晴らしく、美しい生き様だ」
「美しい、か………」
「何もなく、何もしようともせず、ただただ生きているだけは真っ平御免だろ?」
「それは生きているとは言わない。それは、死にながらに生き永らえてるだけのの死人だ。かつての私がそうだったように」
「死んでいるように生きたくはない、ということか」
「定められた運命とやらに沿って生きるだけでは何の感慨もない。そんなことならいっそのこと私の望んだ明日の為に、精一杯生きてみるとするよ」
「君は、つくづく似ているな」
「私が?フフッ、そんなことはないよ」
「久しぶりに笑ったな」
「そうかな?私はこれでも表情は豊かな方でね、彼のおかげさ」
「………すまない。私はーーーー」
「貴方をいくら責めようが、例え殺したとしても、何も変わりはしない」
「そう、死ぬべきなのは奴等だ。罰などという生温いもので済ますものか。奴等は、それだけのことをしたのだからな」
「光は、その自らが生みだした影によって消える。幾千の影達とともに、だ」
「………光を消してしまえば、いずれ影は消える。それは存在しなくなるということなんだ」
「そんなことはとうの昔に分かりきったことだ」
「私は、何処までいこうと度し難いんだ」
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