過去ログ - 晴海「秋月マキシの本を……、読まずに死ねるかぁ!!!」
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15: ◆o.umvroRL9by[saga]
2013/10/13(日) 23:28:39.48 ID:VdEVRd0zo

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マキシ「シャイニング!」スパァン

突然本が消えた。
もちろん、このアイドルの仕業だ。

春海『あぁ!? てめぇ、読書の邪魔したな!? 本の七罪に背く行為だ! ぶっ飛ばすぞこのやろう!!』

マキシ「や、やってみなさいよ! 今度こそバルコニーから落とすわよ!」

春海『ごめんなさい!』

この人本当に落としそうで怖いんです。
さっきまで本気で殺しにかかってましたもんね。
犬のようだと笑わば笑え、こちとら生きるのに必死なんだ。

マキシ「それより、このあたしのお風呂上がりの艶姿に何か言うことはないのかしら?」

そう言ってマキシはいつものアイドル的なものとはまた違った蠱惑的なポージングをとる。
風呂上がりといってももちろん服は着ているが、上気した頬やしっとり濡れた髪は確かに扇情的と言えるかもしれない。
しかし。

春海『はっ。俺、官能小説でしか抜けないから。文字列になって出直してこいよ』

マキシ「なっ!?」

春海『だいたい、それくらいなら写真集にも何枚かあったし。いまさらだろ』

マキシ「か、官能小説でしか……その、ゴニョゴニョできないとか言ったくせにあたしの写真集買ってるんじゃない! お買い上げありがとうございます!!」

怒られてるのか感謝されてるのか、どっちなんだこれは。

春海『写真集だって本だからな。大好きな秋月マキシのものならなおさら買うしかないじゃないか』

まぁ、あれもどちらかというとインタビューが読みたくて買ったようなもんだけど。

マキシ「だっ、大好き!?」

春海『あぁ、そうだよ。俺は作家秋月マキシの大ファンだよ。お前の本はデビュー作から最新作まで全部読んだ』

大門「全部か。それは凄いな」

春海『何言ってんだ、当たり前だろ。好きな作家の本は欠かさず読む。読書バカなめんなよ』

マキシ「ファン……。犬が、あたしのファン……」

大門「マキシ」

マキシ「わかってる……! わかってるわよ! ファンに犬も人間も関係ない! わかってる、わよ……」

……そうか。
秋月マキシはファンを大事にすることで知られている。
マキシにとって一番苦手な犬であり、一番大切なはずのファンでもある俺は矛盾の塊って訳だ。
俺が犬になってしまったばっかりに。
俺は作家と、マキシはファンと触れあう機会をなくしてしまったのだ。


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