28: ◆vFrOP6Ejc.[saga]
2013/10/19(土) 18:41:43.06 ID:e1A6D2xD0
公園から離れた後、街で買い物をした。
洋服とかお菓子じゃない。機械のパーツ集めだ。
学園都市の中にも、電気店街のような一角があり、何店か回って夢見装置を作るのに必要なパーツをそろえた。
小一時間ほどパーツを漁った後、そそくさと寮に帰って、すぐ作成に取り掛かった。
パーツはそろっているが、やはり数時間で作れるようなものじゃあない。
大体の原理はわかっているし、もとの機械から回路図も起こしてあるので、全然ダメってことはないとは思うけど、試行錯誤しなければいけないところもある。
(うぅん。やっぱあのパーツも必要か)
外の世界と全く同じパーツは手に入らないものもある。
それらは、学園都市製の互換性のあるもっと高機能なパーツを買って組み立てているのだが、外の世界の複数のパーツが一つのパーツで機能したり、動作が微妙に違うパーツもある。
今日買いそろえたパーツだけでは完成できなさそうだった。
「仕方ない。明日また買出しに行きますか」
学園都市製のパーツを使うおかげで今度の夢見装置はずいぶん小さくなる。
今まで使っていたのは、ノートくらいの大きさがあったのだが、今度のは5インチのスマートフォンくらいのサイズだ。
ヘッドバンドもワイヤレスのイヤホンタイプにできる。
(これなら、簡単に隠せるし、黒子に見つかってもいくらでもごまかせそうね。)
満足げに微笑むと、パジャマに着替えてベッドに入った。
そういえば、あの機械なしで寝るのは久しぶりだ。
今日はもうあの夢は見られないんだろうか?
「やだ、これじゃまるであの夢を見たがっているみたいじゃない」
わたしは頭をふって否定した。
そんなことはない。あんな夢がわたしの見たい夢のはずがないんだから。
(それに、あの機械なしでも結局同じ夢が見れるかもしれないしね)
そんなことを思いながら眠りについた。
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