過去ログ - ガリアの空の下【ストライクウィッチーズ】
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22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 01:00:13.09 ID:bFC+eytVo
――次の日も、朝から温かい晴れになった。

わたくしの説明を、服部静夏軍曹は真剣な面持ちで聞いている。
この人になら、地図を任せてもきっとだいじょうぶだろうと思う。

…それにしても、坂本少佐は当然の事ですが、この服部さんも真面目な人柄ですし、
これはやっぱり宮藤さんだけが扶桑人として特別なのかしらね。
悪い意味で。

あっちのほうではリーネさんが宮藤さんに白衣を渡している。
あの脳天気な豆狸には、リーネさんがあれをどんなに苦労して拵えたかわからないでしょうから、
一ヶ月前から準備をしていたのだと、ささやかながらフォローをいれて差し上げました。

出発の時間になりました。
車に乗った彼女に、うちの庭でとれたセント・ジョーンズ・ワートの瓶詰めを手渡す。

…本当は、これを渡すべきかどうかという事について、少し迷いました。
だってこれは、宮藤さんに、もし本来の魔翌力があれば、必要のないものだから。
薬草を渡すことは、彼女が力を失ったことを殊更に思い出させてしまうかな、と懸念もしたのですが…。

だから、なんのてらいもなく、いつもの暢気な笑顔で受け取ってくれたときは、正直ほっとしました。

そして、車は走りだしていった。

リーネさんが、いつまでも、車が見えなくなっても、しばらく手を振り続けているのを、
わたくしは後ろから眺めていたのでした。


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