過去ログ - ガリアの空の下【ストライクウィッチーズ】
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 00:55:40.09 ID:bFC+eytVo
――わからないわよね。
目の前には、困惑した表情の服部静夏軍曹がいます。
長い船旅の疲れも残っているでしょうに、よっぽどあのミソ汁の事が辛かったのか、
いえ、恐らくもっと別の理由で眠れずにいたのでしょう、バルコニーでもの思いにふけっているのを
以下略
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 00:56:13.10 ID:bFC+eytVo
――妹にプレゼントするために、だな…服を
そう言って、恥ずかしそうに微笑むバルクホルン大尉。
わたくしが、やはりどうにも気になってしまってバルクホルン大尉に、何を頼んだのか聞いた時のことです。
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 00:57:14.18 ID:bFC+eytVo
――リーネさん?
服部さんと別れて部屋に戻ると、さっきまで確かに宮藤さんと一緒に寝ていたはずのリーネさんが、
小さなランタンの明かりを囲んでなにかをしている。
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2013/10/21(月) 00:58:06.12 ID:bFC+eytVo
「手、大丈夫?」
手元も不確かな中で作業をしていたせいでしょう、リーネさんの手にはすでに包帯が巻かれていて、
でもそれもすでにところどころ小さく、赤く、斑点のようになっていて痛々しい姿です。
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2013/10/21(月) 00:58:48.59 ID:bFC+eytVo
――花の、種?
「ペリーヌさんにお花の育て方を教えてもらいたくって」
リーネさんは笑って言った。
以下略
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 01:00:13.09 ID:bFC+eytVo
――次の日も、朝から温かい晴れになった。
わたくしの説明を、服部静夏軍曹は真剣な面持ちで聞いている。
この人になら、地図を任せてもきっとだいじょうぶだろうと思う。
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2013/10/21(月) 01:01:02.47 ID:bFC+eytVo
「行ってしまいましたわね」
リーネさんがようやく、糸が切れたように手をおろしたのを見計らって声をかける。
「前と同じく、元気そうでよかったじゃないですの。
以下略
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2013/10/21(月) 01:02:05.86 ID:bFC+eytVo
そう、リーネさんが…それと、ついでにあの子も、元気でやっていてくれるのが一番いいに決まっている。
昨日と同じように、昔と同じように。
少なくとも、あの宮藤芳佳は、以前と同じように明るく暢気な子でいてくれた。
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 01:03:30.54 ID:bFC+eytVo
――リーネちゃん、元気でね!
宮藤さんが、笑ってそう言い、リーネさんと抱きしめあって、その別離を惜しんでいる。
オペレーション・マルスが成功に終わり、第501統合戦闘航空団は再び解散することになった。
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 01:04:40.75 ID:bFC+eytVo
――お互いに、約束は果たせましたわね。
何故だか、とっても晴れがましい気分になる。
あの子は、あの子らしい元気さを失わないまま、この国まで来た。
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27
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 01:05:21.03 ID:bFC+eytVo
――わたくしのシャトーを?
「はい、ペリーヌさん」
リーネさんはそう言って頷いた。
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28
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2013/10/21(月) 01:06:46.82 ID:bFC+eytVo
そもそも、1944年のガリア奪還から始まったこの地の復興、そのリソースは当初、
政府機能が十分に行き渡らないという不具合を抱えていることもあり、
まずは政府がその手をかけることの出来るパリ、およびその近郊に集中して投入されました。
しかし、それでは政府から見放された地域の復興はならない。
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29
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 01:08:51.28 ID:bFC+eytVo
そもそも、リーネさんがいなかったら、このわたくしなどがガリアのためにできることなどなんにもなかった。
復興にかける熱意しか持ち合わせがなかったわたくしに、リーネさんは具体的な方法論と、
それを実現するための機会を常に用意してくださっていたのです。
わたくしは、日頃からそう思っていました。
以下略
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 01:09:28.66 ID:bFC+eytVo
リーネさんの言葉には、強く納得をしました。
もはや、わたくしが否やを唱えるところはありません。
ですが…。
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 01:10:30.74 ID:bFC+eytVo
しかし、リーネさんは首をぶんぶんと振りました。
「ち、ちがいます!
そうではなくって…」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 01:11:45.41 ID:bFC+eytVo
リーネさんは、目を逸らしたまま一言もしゃべりません。
わたくしは、二の句が継げずにいました。
手渡したお金は、すべて復興財団にまわしてもらうようにお願いしたのに。
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 01:13:39.76 ID:bFC+eytVo
「ガリア復興財団を設立したことで、すこしでもガリアの復興のためにお手伝いができるって…
ペリーヌさんのために、私にできることがあることが嬉しくって…」
リーネさんは、少しづつ言葉を発していく。
慎重に、まるで積み重ねた本の山を、一冊づつ一冊づつ、崩れないように拾っていくように。
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34
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 01:15:20.61 ID:bFC+eytVo
――ちょっと思い出に浸り過ぎたようですわね。
目尻に浮いた涙を誤魔化すように空を仰いだ。
高い高い、あおい空、その視線の下に、かするように、でも確かに堅牢な灰色の影。
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35
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 01:16:11.48 ID:bFC+eytVo
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36
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 01:17:58.91 ID:bFC+eytVo
というわけで終わりです。
敢えて手垢の付いているだろうこのテーマをやりたかったのです。
一週間後くらいにhtml化申請します。
では、またいつか
37
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(SSL)
[sage]
2013/10/21(月) 12:26:30.22 ID:ep2rViSS0
補完乙。
リーネ&ペリーヌマジ聖女
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