274:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/23(土) 06:14:03.47 ID:Yq2Noa/q0
生きるとはどんなものか 僕らは其れをあまり深く考えた事は無かった。 けれども僕らは考えなければならなかった。生きることに意味がないとしても
「何で二人して倒れてんの…」
静木 青が先ず、川瀬 和生と葵 輝丹が 床で倒れている所を見つけた。
「何で輝丹まで倒れてたんだ?」と
木元 拓は首傾げる。 中居 螢太が「何かあったんじゃないのか?」と 何気に 拓に訊いてみる。 藍瀬 輝々はベットに寝かせた輝丹の近くに居る。 甘野 大和も和生の近くに居る。 月下 香介と相野 輝己は只それを見て 「どうなる?」「さぁ?」と返答を繰り返すしかなかった。
「輝丹?」
輝々の声に皆振り向き駆け寄った。 輝丹が目覚めたのだろう。
「輝丹、大丈夫か?」
輝々が話し掛けても返事は来ない。
「ちょっとー?こーにくーん?」
輝己がひらひらと輝丹の目の前で手を振った。
「何か様子可笑しくないか?」
拓が輝丹のところへ近寄る。
「お前は誰だ」
は?
「拓、それひどすぎるんじゃ…」
螢太が焦る。 すると輝丹は「葵 輝丹」と答えた。
「…じゃぁ、学年は?」
拓が何気に訊く。
「学年…1年」
「…やっぱり」
拓の話だと何かの拍子で頭を打ってしまい 少し、前の記憶状態になってしまったという。
「もしかしたらふらついた和生を輝丹が助けようとしたんじゃない?」
青が予測した。
「あ、それあるね、失敗したとか…」
「現にそうでしょーv人間誰でもミスはあるて?」
「や、それは今は関係ないんじゃないのかな」
どうこうしている間に輝丹が訊いた。
「誰」
訊かれた瞬間皆「え?」と言いたがるような顔をした。 そういえば輝丹が青空学園に来たのは 小学3年生のときだ。 知らないのも同然だろう。
「あ、俺木元 拓」
「俺は藍瀬 輝々」
「月下 香介」
「相野 輝己と申しますかにゃ?v」
「中居に決まって…っ …中居 螢太です;」
「静木 青と言うけど。」
「甘野 …大和。」
違和感がある。 其処で輝丹が首を傾げた。
「何処かで会ったことないか?」
「多分何処かで会ったと思うよ」
拓がそう云った。
「じゃぁ、覚えてないだけか?」
「うん、俺もそう思う」
きっと何かの運命なのかもしれない。 けど、今此処に居るのは幼い頃の輝丹だ。
今の輝丹じゃない。 違和感あるけれども。
「マジでどうしよう…」
大和がぽつり、ベランダで呟いた。 其の隣には青も居る。
「和生もやばい状態だしそれに輝丹いつになったら元に戻れるのか…」
続いていった。 「それは辛いねぇ…」と青は呟いた 生きる事に何の意味が在るのだろう?
「何か、あれだね、何もわかんなくなるって…」
青は云った
「答えも見つけられなくて…また探しての繰り返し。悔しいなと思うんだ、其の上和生も輝丹もあんなことに…ホント、悔しいな…」
俯いた。
「ねーこーすけーかずきとこーに良くなるかにゃぁ?」
「良くなるよ、輝己、心配してんの?」
「当たり前だよー何か日々に皆元気がどんどん無いの。だから少しでも元気になって欲しいんだ!」
香介はフッと微笑み、輝己の頭を撫でた。
「大丈夫だって、心配しすぎだよ」
そうだよ。 こんなことぐらいでへこたれる俺達ではないんだ 今、生きる事が何よりも大切なんだ 失うものは失ってても構わない だけど仲間を消さないで欲しい。
俺達はおもちゃじゃないんだ 俺達は人間なんだ 戦争の意味を知らないだけで死ぬなんてそれはお前等の勝手なんだよ。
俺達のことなんだと思ってんだよ…!
「こんな所で何してるんだ?」
香介は振り返ると輝々がちょこんと立っていた。 「あぁ…」と香介は少し安心した。 輝己も気付いたらしく「こーじーvv」と呑気に話し掛けていた。
「俺達って只、ひたすらに生きてるだけだと思うか?」
香介は輝々にそう話し掛けた。 そして輝々はこう答えた。
「俺達は生きたいと思って生きている。これは輝丹もそう言ってくれてたし「死ぬまで」生き続ける。少しでも長く長く。そう、他人から見たら俺達は輝いてるのかもしれない。俺はそう、信じたいんだよ」
「そっか…」
「こーじの言うとおりだねーvぼくもあれだ生きたい生きたい思ってんの。だからそんなに深く考えなくて良いかなって思うんだ今は生きることに集中しなくちゃ。」
そういい、輝己はにぱっと笑った。
香介も輝々もくすっと笑い、お互い此処に居た。
「こーに?」 和生が直ぐペットの向こうを見た。 其処には輝丹が立っていた。 「ごめんね、こーに。僕の所為でこんなんなっちゃって」 「誰…」 「あ、川瀬 和生というよvv」 「何で川瀬が…謝ってるんだ?」 「え、だって僕の所為で…」 「よくは分からないけど自分の所為にすんな」 やっぱり何処かが同じだ。 「こーにってさ親居るの?」 相手が小学1年生状態なら聞ける可能性はあるだろう。 だが、輝丹は無感情でこう云った。 「俺が生まれて直ぐ、実の親は俺をダンボールの中に突っ込んで捨てたんだ。其の後色んな人々に育てられたが全部自分から捨てたんだ。何もかも、全て。」「…え…」 信じられなかった。 そんな酷い大人が居たなんて。 「それ、ひどいよ…っ」 「でも、いい」 輝丹は俯きこういった。 「俺一人の事であんまり周りの人に迷惑かけちゃいけないし。…すまない」 それは何年経っても変わらなかった。輝丹は顔をあげ 「じゃぁ」と言って個室から出た。 和生は涙が流れ出てきた。 昔からずっとこーには数え切れない程傷ついてきたんだね。 何も出来ない自分が悔しい 悲しい 苦しい。 何で何も話してくれなかったの? どうして一人だけで背負い込むの? 深い夜の中に一人、ただ、泣いていた。
287Res/306.04 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。