31: ◆6xwp19VYUg[saga sage]
2013/10/25(金) 19:03:06.14 ID:bJALR2yqo
ここまでの情報は上条の記憶と完全に一致している。
芳川が、上条と垣根の理解度を確認するように視線を向けてきたので、頷き、続きを促す。
「誘拐した組織は、ウルムンの反政府組織〈曙光の鉄槌〉――いえ、当時は〈曙光の戦線〉と名乗っていたかしら。
誘拐から三ヶ月後、警察が鈴科の身柄の確保と、曙光の戦線の謙虚を計画し、
身代金受け渡しを計画したのだけれど、失敗した」
芳川の顔に沈痛の色が浮かぶ。
上条としても、警察の交渉失敗は初耳だった。なんと言葉をかけたらいいか分らない。
「だが、木原社はその後も粘り強く、水面下で曙光の戦線との交渉に当たっていたんだぜい」
「……誰だ!」
急に聞き覚えのない声が割り込んできた。
装備している魔杖剣に手を添えながら上条たちが振り返ると、金髪にサングラスという出で立ちの男が、扉に寄りかかっていた。
「彼は大丈夫よ。今回、交渉のために木原が雇った専門家」
「土御門元春だ。お見知りおきを」
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