99:お団子 ◆bZ4I4TB4eY
2013/11/18(月) 03:26:46.75 ID:c0cPKrGI0
「あれは……『薔薇の魔女』……!」
奥の奥、『魔女』はそこに居た。
禍々しく、毒々しく、女々しく、なによりも、凶悪そうに。
融けたアイスクリームのような部分と、辛うじて薔薇だと分かる花、
跳べそうにも無い毒々しい羽根が小さく羽ばたく。
周りに生い茂る茨に囲まれる様にして、『魔女』はそこに居た。
「気持ち悪い……」
それが美樹さやかの印象だったが、無理も無いだろう、
それは、童話の中に存在した『魔女』とは全く違うタイプの生き物なのだから。
どちらかというと、もっと違うクリーチャーのような存在、それが美樹さやかたちの印象だった。
巴マミは何の躊躇も無く跳び降りると、着地と同時にスカートの端を上品に持ち、
深く、深くお辞儀をする。
持ち上げたスカートからは十本のマスケット銃が現れた。
こちらに向かってきた茨の鞭の様な物を、マスケット銃で器用に弾く、弾く、弾く。
常人ではできないスピードで撃ち放たれるそれに二人は息を呑む。
軽々しく見えるその攻撃はとても二人にはできない芸当だ。
魔法少女故のその力で大きく跳躍した巴マミは、
両方の翼らしき何かをマスケット銃よりも少し大きめの銃で撃ち抜く。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
声にならない悲鳴を上げると、それを聞いた巴マミは一つのマスケット銃に力を集中させ始めた、
マスケット銃は何十倍もの大きさ以上になり、そのまま、
「ティロ・フィナーレ!」
『薔薇の魔女』を打ち抜いた。
「……ほう、あれが『魔女』って奴か、随分と不細工な格好をしているな」
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