過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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228: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/12/08(日) 00:46:32.18 ID:LaGas/7B0

いつまでも閉じこもっていては体が鈍る。
二人の考えが一致したため、何を話すでもなく外へ出た。
クリスマスを越え、時期は年を越す方向へと順調に向かっている。
年を越す瞬間は家族とゆったり過ごしたいのだろう、人々は買い出しに出ていた。
なかなかの人ごみだったが、魔術師がはぐれるには至らない。

「なかなかに混み合っているな」
「買い物だろ。出る時間帯間違えたな」

だからといってホテルに戻るでもなく。
フィアンマとトールは、のんびりと歩いて橋へ出た。
ちなみに現在居るのはイタリアである。
ローマ正教の目と鼻の先だが、存外に気づかれないものである。
あるいは、もう諦めているのかもしれない。いつかは帰ってくるだろうと。
神裂火織に会う事を諦めたので世界巡りを再開した、という理由もある。

「……ん」

ぴく、と反応したフィアンマが不意に立ち止まる。
トールも同じく立ち止まり、不可解そうに問いかけた。

「どうしたよ?」
「……何か聞こえないか」

気のせいだろうか、と彼女はきょろきょろとしている。
トールは首を傾げたまま、同じく辺りを見回してみる。
原因はすぐに見つかった。幼い子供だった。


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