過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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490: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/01/25(土) 23:02:59.29 ID:0oMmW5z50

「…そう、だ。それが、ただしい…」
「全部知っていて、君は最初から俺を――――」
「ああ、そうだよ…真実を知れば、お前はきっと俺様を殺、っ、」

意識がブレる。
指先が、意思とは関係無しに痙攣した。

楽になれる、と思った。

「良い光景だ。私の感じた絶望に少し似ている。
 安心しろ。お前が産まれてきたという事実を含め、私が全て消してやる」

世界全体に干渉は出来なくても。
人一人の因果位になら、出来るだろう。
オティヌスは全能を失うと知って尚、笑っていた。
自分を憎いと思い、復讐を達して満足するのなら、それでいい。

彼女は悪くない。

あの日、彼らを見殺しにした、自分の弱さが悪いのだから。

「    、  」

謝罪の言葉が、口を突いて出た。
オッレルスは手を離し、フィアンマから離れる。
彼の顔色が悪いのは、何も、出血量だけのためではないだろう。

「………」

たとえ、彼が殺してくれなくても。
自分がここで人生を我慢して死ねば、人類自体は助かる。


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