過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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[saga]
2013/10/27(日) 16:18:31.61 ID:GfZ+gmO70
「雷神トール……だったかな?」
「あん?」
振り返る。
そこに立っていたのは、一人の少女だった。
柔和な笑みを浮かべているものの、目は笑っていない。
そして、その瞳にはよくよく見覚えがあった。
「助けてくれると、嬉しいのだが」
「………」
髪にも、手にも。
俺が以前見かけた時は、赤いスーツを着用していた気がする。
現在は上はそのままに、下は赤いスカートのようだ。
膝上のスカートに赤い膝上靴下を着用しているようだが、女装には見えない。
というよりも、そもそも骨格からして違うような気がする。
「………お前、右方のフィアンマ…だよな? 妹さんとかいうオチか?」
「いや、俺様は俺様だよ。職務中は容姿を偽っているだけだ」
声音も、幾分か明るい。
ローマ正教のトップが女の子では示しがつかないだろう、と肩を竦められた。
確かに、以前会った時は容姿の印象はほぼそのままだが、骨格や見目は青年のものだった。
声も低かったし、身長はもう少し高かった。性別を偽る術式なら、俺にも蓄えがある程ポピュラーだ。
「なるほど。体裁を整えてた訳か……で、助けて欲しいって何だよ?」
戦った敵とはいえ、恨みはない。
むしろ、俺にとっての最高の敵は、尊重すべき存在だった。
他でもないそいつが困っているのなら、助けようと思うのも当然のことで。
俺の問いかけに対し、彼女は硝子板ばりにぺったんとした胸を張って答えた。
「所持金が無いので食事を奢ってくれ」
「堂々と言うことじゃねえよそれ」
「ああ、奢ってくれるのか。優しいな。わーい」
「無表情に棒読みかよ! 言ってねえし! 奢るのはいいけどよ……」
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