過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/04/07(月) 22:16:55.46 ID:7yf7VPgC0
「魔術師は唐突に発狂す(到達す)ることがある」
(元)魔神たる少女は冷静にそう告げて、コーヒーを啜る。
温かい飲み物を口にしているはずなのに、フィアンマの体温は下がっていった。
血の気が引く、という感覚に近い。
「それは、……わかって、いるだろう?」
魔術師。
もとい、魔術とは人間にとっての『毒』だ。
魔道書図書館にいくつもの防護機構が組み込まれているように、その知識は危険なもの。
目を縫って毒を抜く必要がある原典は、その最たるものだ。
魔術を学ぶ過程で多少の『汚染』は免れない。
特殊な才能や体質を持っていない限り。そして、トールは正にそのパターンだ。
努力だけで世界のトップランカーと渡り合う程の実力を持つ彼は、それに見合う努力をしてきたはず。
戦闘行為だけでなく、多くの魔道書を読みあさって今日を迎えているはずだ。
となれば、今更になって『汚染』のツケがあってもおかしくはない。
ましてや、彼は過去よりフリーの魔術師。術的防護に、教会世界の支援は望めない。
「………、……」
「……もしそういった精神状態で一連の事を起こしているのなら、」
「お前の見間違いかもしれないだろう?」
「……フィアンマ」
「そんな状態なら、俺様が気づかない訳がない。
きっと他人の空似だ。こんなに広い世界ならば、何人かトールに似た男だって居る」
ふるふる、と首を横に振って否定し、フィアンマはカフェモカを飲み干した。
「……そんな訳がない。……無いんだ」
「仮にそうであった場合危害はフィアンマにも」
「だから、……違うと言っているだろう」
空っぽのカップを置き、フィアンマは立ち上がる。
オティヌスの前に自分の分の代金を置き、外へ出た。
吐き気がする。目眩も、だ。
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